076話 記憶巡り編 とある視点で見る記憶 その3
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ちょっと昔は士郎さんの事助けていたのに、なんだ、この変わりよう?
「こいつ、最悪だわ!!」
さすがのアスナもキレ気味である。
それでも士郎さんは悪い顔をせずにどうせだからと、徹底的にやってしまおうと本気になっていたり。
士郎さん……こういうところがあるからブラウニーって呼ばれるんですよ……?
それでもうすっかり夜になってしまっていて、士郎さんもいい加減帰ろうとしてのだけど、その時に聞こえてきたかすかな音……。
「お……? 得物同士のぶつかり合う音やな?」
「あー……確かに。刹那さんといつもやってる感じの音ね」
「おい、神楽坂。いぬっころはいいとしてそれが分かるお前はもう普通の人間じゃねぇって自覚した方がいいぞ?」
千雨ちゃん、辛辣なコメントありがとう!
それでのこのこと見に行ってしまう士郎さん。
そしてそこで目にした光景はなんと、あれ?士郎さん……?
「その、なんで若い士郎さんがいるのに……ランサーさんと戦っている人は今の士郎さんなんですか?」
「ネギ。そのうち分かるわよ」
「イリヤさん……」
そう。なんとランサーさんと戦っているのは、学園祭時に見た士郎さんそのままの格好をした謎の男性だったのだ。
使う武器も同じで、これってもしかしてこの男性って……。
そんな考察もする暇もなく繰り広げられる戦闘。
一般人のわたしの目には全然追えないもので、士郎さんは思わず足音を鳴らせてしまった。
『誰だ!?』
それでランサーさんはすぐに気づいて、士郎さんも校舎内になんとか走って逃げていくけど、たぶんだけどランサーさんの足には敵わないだろうから……。
『なんだったんだ、いまの?』
荒い息で士郎さんがそういった瞬間だった。
『よお』
まるでホラー映画か殺人鬼みたいにいきなりランサーさんがぬっと士郎さんの前に姿を現して、士郎さんは思わず瞳孔がかなり見開いて驚いていた。
そのいきなりの登場にわたしはなんとか耐えれたけど、
「「「「きゃあああああ!?」」」」
アスナ、のどか、夕映、くーちゃんは叫びを上げていた。
『割と遠くまで走ったじゃねーか。ま、運がなかったな。見られたからには死んでもらう』
次の瞬間には士郎さんの胸にランサーさんの槍が突き刺さって、そのまま視界は暗転していく。
呆気なかった……。
そういう感想しか出てこない。
いまの士郎さんからは想像もできないくらいには普通の高校生だったから、こんなに簡単に殺されるなんて予想もつかなかった。
「え?ちょっ!? 士郎さん、死んだの!?」
「い、いえ……それでは今の士郎さんが生きているという証拠に繋がりません。おそらくまだ生きているのでしょう」
「まぁな。こんときはオレも確実に殺したとは思ったん
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