第十幕その五
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「水滸伝だと。甲乙つけ難いかな」
「そうだね、まあ関羽さんや孫悟空さんなんかもう神様だから」
魯達はこの人達のこともお話しました。
「また別格かな」
「神様だからね」
「うん、強さの桁が違うよ」
「そうだね」
「本当にね」
こうしたお話をしてです、そのうえで。
魯達はまたワインを飲みます。つぎはぎ娘はその魯達に尋ねました。
「あんたいつも飲んでるの?」
「うん、暇な時はね」
魯達はつぎはぎ娘に笑顔で答えます。
「そうしているよ」
「そうして楽しんでるのね」
「あと森の果物や蜂蜜を皆と楽しんだりもね」
「しているのね」
「ここは実はラベンダーグマが扱っている森で」
樵を見てお話します。
「僕はその番人を仰せつかっているんだ」
「それでこの森にいるのね」
「そうだったの」
「僕は普通の熊だけれどね」
「クマセンターの人だったのね」
「元々ね、あちらの伍長さんとは親友だよ」
こうも言うのでした。
「センターに行った時は仲良くしてもらっているよ」
「そうなのね」
「オズの国らしく平和な森だし」
魯達は大きな丸いチーズを食べてです。
そうしてから何リットルも入る木のジョッキに赤ワインをとくとくと入れてそうしてごくごくと飲んで言いました。
「だから暇な時はね」
「そうして飲んでるのね」
「けれどいざという時は」
その時はといいますと。
「錫杖とこの力で」
「受けて立つのね」
「酔拳も使えるしね」
「ああ、中国拳法の」
「あれは面白いね、大好きだよ」
「酔拳のことは聞いていたけれど」
それでもとです、ジョージはここで言いました。
「熊が使うんだ」
「だってここはオズの国よ」
それはというお顔のジョージにドロシーが答えます。
「だからね」
「こうしたこともですか」
「そうよ、普通よ」
「そうなんですね」
「オズの国はそうした国じゃない」
「生きものも普通に喋りますし」
「お酒を飲んで錫杖も使うから」
他ならぬ魯達がする様にです。
「普通にね」
「そうした国ということですね」
「そういうことでね」
「頭に入れればいいですね」
「そうよ」
「ちなみに僕は飲み過ぎるとね」
魯達はさらに言ってきました。
「寝てしまうんだ」
「そうなるのね」
「うん、酔って笑ったり泣いたりはしないけれど」
それでもというのです。
「飲んでる間は気持ちよくて」
「そしてさらに飲んで」
「それでね」
「最後は寝てしまうのね」
「後はもうぐっすりだよ」
そこまで寝てしまうというのです。
「そうなるんだ」
「そうなのね」
「今はワインを飲んでいるけれどビールも蜂蜜酒も飲むよ」
こちらのお酒もというのです。
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