第十幕その二
[8]前話 [2]次話
「面白い食べものだね」
「面白いっていうかね」
「中々独特な発想だね」
ピーターはソーセージを二つの頭で食べつつ言います。
「あれはね」
「お魚を使うなんて」
「誰でも考えそうで」
「案外考えないね」
「そうよね、コロンブスの卵ね」
ドロシーはここでこの諺を出しました。
「まさに」
「誰も考えつきそうで案外そうじゃない」
「そうしたものだね」
「そうなの、コロンブスの卵って諺の意味はね」
「世の中案外そうしたものが多いよ」
かかしは左手の人差し指を立てて言ってきました。
「これがね」
「そうよね」
「気付けば簡単なことだけれどね」
「その気付くまでが大変で」
「最初にするにはね」
これがというのです。
「中々難しいんだよ」
「そうよね」
「卵を立てるにしても」
そのコロンブスの卵の様にです。
「これがわからないんだよね」
「そうよね」
「殻の底を割って中を食べてから立てればいいけれど」
樵は腕を組んで言います。
「これがね」
「卵って普通に立てようとしても転がるから」
「そうしたものだから」
「だからね」
「発想を変えないとね」
「無理なことよ」
卵を立てる、そのことはというのです。
「どうも」
「そうだよね」
「その発想の転換が大事ね」
「それがあるかどうかだよ」
「閃きだね」
ジャックも言います。
「それがあるかどうかだね」
「そうなのよね」
「それがあるか、あと色々な考えが出来るか」
「本当にそれ次第なのよね」
「簡単なことでも最初からする」
「それが大事で」
それでというのです。
「それが出来るかどうか」
「本当に大事だね」
「そうなのよね」
「そういえばソーセージの作り方も」
木挽きの馬は何も食べないですがここでこのことについて思ってそれで今皆に対してこう言いました。
「コロンブスの卵だね」
「そうよね」
「うん、お肉を腸に詰めるとか」
「中々考えないわね」
「お肉以外のものも詰めるけれど」
それでもというのです。
「それがね」
「中々思わないわね」
「そうなんだよね」
「そう、これがね」
どうにもというのです。
「実際凄い発想よ」
「ソーセージにしても」
「かなり昔からあったらしいけれど」
それでもというのです。
「最初に考えた人は凄いわ」
「そうだね」
「つまりソーセージもコロンブスの卵で閃きね」
つぎはぎ娘が明るく言ってきました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ