暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga15望まざる再会〜Frustrating timing〜
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頭を優しくポンポンした。

(あれいいな〜、羨ましいな〜)

正直アイリの立ち位置は羨ましい。いや恋人という関係には発展しないだろうけど、本当に親しい関係って感じだもん。アイリの「はーい」って残念そうだけど嬉しそうでもある返事を聞きながら、ルシルがクリスタルスカルをしまいに行くのを見守る。“T.C.”が狙う物品は特に重要度が高く、用意されたロッカーはわたしたち魔術師の魔力によって硬化・封印されていて、魔術師の神秘に反応して開錠できる仕様だ。

「待たせたな」

ルシルが戻ってきたことで保管室での用事も終わって、わたし達もオフィスに向かおうとしたその時、今ここに居ないはずの後ろ姿が視界の端に入った。ルシルが「すまん、ちょっと行ってくる!」って、その後ろ姿を追い駆けた。

「「ルシル!」」

わたしとアイリもルシルを追って、ルシルと向かい合ってる「すずか!」の名前を呼んだ。わたし達に気付いたすずかは「あ、シャルちゃん、アイリも! ちょっとぶり〜!」って手を振ってくれたから、わたしは「あ、うん、ちょっとぶり」って手を振り返した。

「六課はミッドに本部を置いてるんでしょ? どうして本局に・・・?」

「えっと、六課の守秘義務もあるから詳しくは話せないけど、私はこの子たちの最終メンテをするために少し・・・」

そう言ってすずかは展開したモニターにある映像を表示させた。映ってるのは狼形態時のザフィーラほどの大きさの金属で出来た白銀色の狼、その数12体。一般家庭用に普及させた動物型インテリジェントデバイスとは一線を画す格好良さ。無骨だけど洗練とされたデザインで、小さな子どもに人気が出そう。

「戦闘用か?」

「うん。対フッケバイン用・・・というか、対魔力無効化戦力用の特殊デバイスだね。これはスカラボのことだから話せるんだけどね。なのはちゃん達みんなの兵装は完成してるし、今日のフッケバイン一家との戦闘でも十分活躍できたんだけど、どうしても戦力が足りなくて。そこで以前から開発してた、自立型戦闘用デバイスを魔力駆動じゃないモデルに改修したんだ。なのはちゃん達の兵装でも換装できるようにしていて――」

狼型デバイスの名前らしい型式がモニター端に表示されてて、早口でいろいろと話し始めた興奮気味なすずかの言葉を若干スルーしながら「SL-FB:Type-W・・・?」ってポツリと口にすると、すずかは「あ、うんっ。スカリエッティラボ・ファイティングビースト、タイプウルフっていうのが正式名だね」って教えてくれた。

「タイプウルフって、他にもバリエーションみたいなの在るの?」

「そうだよアイリ。陸戦用のタイプウルフ、空戦用のタイプイーグルの2種だね。海戦用のタイプシャークとか考えたけど、あんまり実用性が無いような気がして断念。ウル
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