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Once upon a dream〜はじまらないはじまりのものがたり〜
10月10日(金) 朝
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じゃないだろうか…真面目に副生徒会長をやっているし、会長のせいで滞りがちな総会もちゃんと進めてくれる。あの格好のせいで風紀委員とは犬猿の仲だとは聞くが、この学校一の苦労人は会長の幼なじみだという彼だろうと思う。合掌。




「で、なにがあったの?朝」




 騒がしい生徒総会を終えて教室に戻ると開口一番友美からそう突っ込まれた。




「その前に…。友美この前やってたゲーム見せて」




「この前?どれ?」




「ほらなんか男の子と仮想恋愛する…」




「乙女ゲーム?」




「乙女ゲームって言うのそのゲーム?それだと思う」




「オッケー。でも海月、乙女ゲームはゲームのジャンルであってアプリの名前じゃないからね?勘違いしてそうだから先に言っておくけども」




 勘違いしてました。




「そうなの…ありがとう」




「てゆーかもしかして海月もついに乙女ゲームに興味が!?えっそしたらね、オススメはこれじゃなくてやっぱり王道の…」




「友美、友美、違うの!ストップストップ!とにかくそのこの前やってたゲーム見せて?」




「えー…違うの?何だ〜。折角海月も乙女ゲームにハマったかと思ったのにぃ〜」




「ごめんね」




「一緒に盛り上がれるかと思ったのにぃ〜」




「ごめんね」




 なんて言いながら友美が見せてくれたゲームだけれど、確かに、似ている…。




 金色の枠で囲われた中に綺羅綺羅しい男の子の絵が書かれていて、その下には『また会いに来てくれたの?嬉しいな』と出ている。




 わたしが真剣な顔でじっとそれを見ていたら友美がツンと肩をつついてきた。




「ちょっと。そんな生真面目な顔でやるゲームじゃないわよコレ。ハマったんじゃなかったらなに?乙女ゲームがどうしたっての?」




「友美。突然なんだけど、わたし、最近悪夢ばっかり見るの」




「うん?」




「こんな感じの」




 わたしは画面を指差した。




「ハッ!?こんな、感じ!?ちょっと待ってkwskハァハァ」




「と、友美?えー…と、本当にこんな感じで、左上に日付が出てて、10月15日…水曜日…だったかな?」




「で!?どんな王子様と恋愛を!?やっぱり金髪に青い目!?」




「ううん、王子さまじゃなくて…由路翔…」




「エッ!?」




「と、アレクサン…ドリア?」




「ハッ!?」
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