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宇宙戦艦ヤマト2199〜From Strike Witches〜
出航編
第1話 遠き星からの使者
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大破!」

「まだだ、まだこちらの主砲の射程内に納められていない…」

 地球艦隊の主武装たる高圧増幅光線は、艦船の大気圏突入にも耐えうる船体と対放射線防護処理が施された対ビーム発散装甲を貫くのに十分な熱量とエネルギーを維持出来る有効射程距離がたったの4光秒程度しかなく、5光秒以上遠くから接触した物質との対消滅で船体と装甲を貫通する事の出来る陽電子光線に比べると非常に弱い。しかし十分に接近すれば、ガミラス艦隊にも有効な威力を発揮する事が出来る。
 だがその事は8年近くも戦っている相手方も分かっている事であり、接近すればするほど陽電子光線の到達時間が短くなるとともに密度も増してくる。そして被弾する艦も増え、数は少しずつ減って行く。
 たった2光秒の距離を詰めるのに2分以上もかかり、それまでに10隻以上の友軍艦を喪失したその時、ようやく全艦が敵艦隊を自軍の有効射程圏内に納める事が出来た。

「主砲、射程に収めました!」

「撃て!」

 沖田がそう発した直後、各艦の主砲が光り、大量のガンマ線レーザーが放たれる。敵のレーダー観測射撃を妨害する電子攻撃の中で、血のにじむ様な訓練で磨き上げた光学観測射撃の精度は高く、放ったビームの殆どが敵艦に命中する。
 しかし、ガミラス艦はエネルギー放出式バリアを常時展開しており、宇宙空間に蔓延する放射線よりも数倍強い程度のガンマ線レーザーは悉く跳ね返され、一番出力の大きい「霧島」の砲撃でさえも、駆逐艦クラスの姿勢制御スラスタとおぼしき装置を破壊するのみに終わった。
 その中もガミラス艦隊の砲撃は続き、撃沈艦や離脱艦が増えていくのと同時に1隻に対する砲撃の密度も濃くなっていく。「霧島」も右舷装甲を切り裂かれ、幾つかの通路が宇宙空間に露出する。そして隔壁が閉まる前に逃げ遅れた乗組員は真空の空間に吸い込まれ、さらにそこにビームが突き刺さって機関に異常をきたし始める。

『機関、出力低下!フェーザー砲の出力回復まで30秒!』

『右舷4番通路、被弾!乗員居住区にも被害発生!』

 各所からの悲痛な報告が飛び込んでくる中、レーダー士が叫んだ。

「提督、有賀中佐の「鳥海」が敵艦隊に突入します!」

 沖田達は一斉に窓の方に目を向け、1隻の村雨型巡洋艦が敵艦隊へ突撃していくのを目の当たりにする。
 その巡洋艦は軽やかな足取りで敵艦隊に肉薄し、ガミラス艦隊は懐に入り込まれて混乱を来し始める。巡洋艦は敵が同士討ちを恐れて砲撃を躊躇っている間に、一斉に4発の空間魚雷を艦首から放つ。
 ミサイルとは異なり、弾頭と機関の両方を小型核融合炉が担っており、なおかつ誘導には艦自身の直接照準に依存するという特徴を持つ空間魚雷は時速1000万kmの速度で駆け抜け、敵戦艦の背後に命中。何故か実体弾相手には弱いガミ
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