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宇宙戦艦ヤマト2199〜From Strike Witches〜
出航編
第1話 遠き星からの使者
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艦隊も、今や戦時急造艦を含めて200隻足らずにまで大きく数を減らしていた。
 手駒の少なさに多少の不安を抱えながらも静かに外を眺めていたその時、レーダー士が「霧島」艦長の山南修大佐に報告してきた。

「レーダーに感あり!敵艦隊我が方の後方より接近中!距離5光秒の位置に展開する模様!」

「電波管制解除、艦種識別急げ!」

「出て来たか…悪魔(ガミラス)め」

 レーダー士の報告に山南が指示を出し、その様子を聞いていた沖田がそう呟く中、遂に『敵』がその場に現れた。
 深緑色に身を包み、艦首に生物の目玉をも彷彿とさせる発光部を持つ、爬虫類を彷彿とさせる外見をした宇宙艦が、地球艦を上回る速度と機動性を以て迫り、何十隻もの大艦隊となって地球艦隊に迫りくる。
 地球と『敵』との間は5光秒程。光の速度であれば5秒程かかる距離は、レーザー光線を主武装とする宇宙艦艇にとってみれば、近世の戦列艦同士の砲戦距離に等しい距離だった。
 加えて恒星系内は惑星軌道を成す恒星からの重力の影響で航行可能領域や観測可能領域が想像よりも狭いため、天体の位置を利用した待ち伏せや奇襲も容易である。この形だと、地球艦隊は敵艦隊に後方から回り込まれ、同航戦に持ち込まれた形となっている。

「『ガミラス』艦隊、識別完了!大型戦艦Aタイプ3、戦艦Bタイプ4、戦艦Aタイプ7、巡洋艦Aタイプ22、駆逐艦多数!30Sノットで急速に接近中!」

「全艦、右砲雷同時戦準備。取り舵30」

「了解、取り舵。右舷照準合わせ」

 レーダー士が照合情報を言って、数の上では自分達とほぼ同等である事が伝えられる中、沖田は指示を出す。すると今度は、通信士が沖田に報告してきた。

「敵艦隊旗艦より入電、『地球艦隊に告ぐ、直ちに降伏せよ』…どの様に返信しますか?」

 その問いに対し、沖田は短く答えた。

「…『馬鹿め』だ。『馬鹿め』とだけ伝えろ」

「はっ…こちら「霧島」、『バカメ』以上」

 通信士が返信を終えた直後、右側に展開する敵―ガミラス艦隊が光った。
 150万kmという長大な距離を何十、何百もの光が駆け抜け、僅か5秒で地球艦隊に到達する。
 その数は余りに多く、「霧島」は上甲板部の一か所のみで済んだが、近くにいた巡洋艦「鞍馬」は右舷側に数十発もの陽電子光線弾を受けて大破し、炎上。そして艦内弾薬庫と核融合パルスタービンエンジン用の重水素ガスがプラズマの炎を浴びて臨界状態になり、引火。大爆発を起こして粉々に砕け散った。
 その後も「鞍馬」の後を続く様に数隻の艦が敵の砲撃を受けて損傷し、機関と武装に致命傷を負った艦は爆発を起こして戦闘も航行も出来ない、『沈没』状態となっていく。

「『東煌』駆逐艦「長春」轟沈!続いて『ガリア』巡洋艦「ガリソニエール」
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