間章3 闇にうごめく征服者
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影から日本を…いや、この世界を征服するつもりなのだ!おまけに既に多くの人間が洗脳され、ショッカーの協力者に仕立て上げられている!
すぐにでも本国に奴らの脅威をを伝えなければ!
トムは証拠を押さえるべく、手を震わせながらバッグからカメラを取り出した。
スマホやブラックベリーなどの携帯で撮影しないのは万が一、ハッキングされた時のことを恐れてのことである。
そしてシャッターを切る。
パシャ!
トムの口から笑みが溢れる。
決定的な瞬間を撮ってやった。
早くこの情報を本国に持ち帰らなければ。
そう思った矢先―。
「貴様ら、何をしている?」
突然、背後から声をかけられて慌てて振り向く。すぐに後ろには青いタンクトップを着た青年が立っていた。
さっきまで背後には誰もいないどころか気配さえしなかったはずだ。
男はトムの持つカメラを見て小馬鹿にするかのようにフッと笑った。
「全く……不法侵入の上に盗撮とは失敬な奴だな……。まぁいい、目撃者は生かしてはおけないのでな、悪く思うな」
男は瞬時に光に包まれて自身の正体であるネズミ怪人に変身した。
「こ、これが……ショッカーの改造人間!?」
トムが言い終わったのとほぼ同時にネズミ怪人は相棒の1人の喉笛に素早く噛みついた。
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」
周囲に鮮血が飛び散る。
さらに仲間の断末魔に集会に参加していたメンバーも一斉にこちらの方を向いた。
「ジョン!!」
ネズミ怪人に襲われている仲間を助けようともう1人の仲間が駆けだそうとするのをトムは慌てて止めた。
「逃げるんだ!!俺達には敵わない!!」
講堂の方を向くと侵入者の存在に気づいたEP党員達が血眼になってこちらに走ってくるのが見えた。
仲間は一瞬、悔しそうな顔をしてすぐにトムと共にその場から逃げ去った。
一方、ネズミ怪人はトム達の方を見る。
彼らは仲間を置き去りにして後ろ姿を見せ、ネズミ怪人から反対方向に必死に駆け出していた。
彼らも訓練された諜報員である。
すぐに彼らはEP党員やネズミ怪人からかなりの距離を離して絵を通じて外に出てしまったようだった。
それを確認したネズミ怪人はおもむろに携帯電話を取り出して仲間の番号にコールした。
「俺だ。ああ、侵入者が入ってしまってな。2匹ほどそっちに向かったから始末しといてくれ」
トム達は無我夢中で走った。気づけば店の外に出て、山道を下りて公道に出ていた。幸い、EP党とショッカーの関係を示す証拠を捉えたこのカメラだけは無事だった。トムはカメラを大事そうに抱えた。
「ハァハァ、ここまで来れ
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