第九幕その十一
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「私とトロット、ベッツイが王女で」
「オズマと一緒にオズの国の中心ね」
「その立場になっているから」
だからだというのです。
「誰か一人は絶対になの」
「都に残っていて政治にあたっているのね」
「そういう風にしているの」
「誰かが政治をしないとね」
「オズの国は動かないから」
だからだというのです。
「そうしているの」
「そういうことね」
「それで実際に今はね」
「オズマが残ってくれているわね」
「そして毎日私達の冒険の状況をチェックしてくれているから」
「何かあれば」
「そう、その時は助けてくれるから」
そうもしてくれるというのです。
「安心してね」
「ええ、何も心配はしていないわ」
つぎはぎ娘はドロシーにこう答えました。
「あたしはね」
「そうなのね」
「というかあたし達昔は何度もピンチに遭ったわね」
「ええ、オズの国もまだ危険が一杯で」
「それでもいつもすぐに助かったわね」
「その都度ね」
「そうだったから」
それでというのです。
「もうね」
「心配はしていないのね」
「一切ね」
それこそというのです。
「していないわ」
「今は余計に」
「そうよ、それとね」
「それと?」
「ドロシーって昔と比べて変わったわね」
「年齢を上げたからかしら」
「一つか二つそうしたわね」
オズの国では年齢は自分が思えば変えられます、それでドロシーはオズの国に来た時より少し歳を取ったのです。
「オズマ達も」
「その方がいいと思って」
「それでよね」
「そうしたの、そうしたらなの」
「いえ、ずっとオズの国にいて」
そしてというのです。
「その分ね」
「変わったの」
「そうなったわ、もう完全にね」
それこそというのです。
「オズの国の王女様よ」
「そうなっているのね」
「そうだね、カンサスの女の子じゃもうないね」
トトも言います、ずっとドロシーと一緒にいる彼も。
「最早ね」
「オズの国の王女なのね」
「そしてオズの国一の冒険家にもね」
「なっているのね」
「そうなったよ」
「本当に変わったのね、私も」
「うん、オズの国にいて」
それでというのです。
「オズの国の幸せの中でね」
「変わったのね」
「幸せになったし」
トトはさらに言いました。
「さらに明るくなったよ」
「そうなったの」
「叔父さんや叔母さんもこっちに移住したし」
ドロシーの家族のこの人達もというのです。
「だからね」
「本当に変わって」
「今じゃ完全にオズの国の王女様だよ」
トトは笑顔で言いました、そうしてです。
皆でお菓子の国の向けての旅を続けていきました、そうして目的地に向けて一歩ずつ確かに進んでいくのでした。
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