第九幕その三
[8]前話 [2]次話
「絶対に適うわよ」
「それじゃあね」
「心から願うよ」
「その人達に会いたいって」
「そうお願いするわ」
「心からね」
「そうしたらいいわ」
つぎはぎ娘は踊りながら前を進みつつ言います。
「あたしと一緒にね」
「こうしたお話をしていると」
「どうしたの?」
「いや、プレスリーさんのお話もしたね」
「ええ、さっきね」
「ドーナツも食べたくなったよ」
こう言うのでした。
「どうもね」
「あら、どうしてなの?」
「プレスリーさんが好きだったらしいから」
「ドーナツ好きだったの」
「そうだったらしいからね」
だからだというのです。
「食べたいと思ったよ」
「そうなのね」
「ドーナツはお菓子の国にも一杯あるわよ」
ドロシーはドーナツのお話が出たところでジョージにお話しました。
「だからね」
「ドーナツは、ですか」
「今出してもいいし」
「お菓子の国でもですね」
「沢山食べられるわ」
「それはいいことですね」
「実は私もドーナツ好きだし」
ドロシーは笑ってこうも言いました。
「よかったらね」
「はい、お菓子の国に入ったら」
「ドーナツも食べましょう、勿論他のお菓子もね」
ドーナツ以外のそうしたものもというのです。
「食べましょう」
「わかりました」
「それと」
ドロシーはさらに言いました。
「あの国はね」
「お菓子の国は」
「オズの国の人は皆甘いものが好きでしょ」
「だからですか」
「もうね」
それこそというのです。
「沢山の人が訪れるのよ」
「観光地でもあるんですね」
「だから賑やかよ」
「そのことも楽しんですね」
「そうした場所なのよ」
「それじゃあそのことも期待しています」
「是非ね、ジュースやミルクやお茶も一杯あるし」
飲みものもというのです。
「期待していてね」
「そうさせてもらいます」
ジョージは笑顔で応えました、そうしたお話をしつつ先に先にと進んでいると目の前にふとでした。
煉瓦の道を完全に塞ぐ形で緑と黒のまだら模様の大蛇がいました、とぐろを巻いてとても気持ちよさそうに寝ています。
ピーターはその大蛇を見て二つの頭で言いました。
「こんなところに大蛇がいるんだ」
「百メートルはあるかな」
「これはアナコンダかな」
「アナコンダでも相当に大きいよ」
「こんなのが道の真ん中にいたら」
「どいていかないと駄目だね」
「というかね」
つぎはぎ娘がピーターに応えて言いました。
「こんな大きいともう小山よね」
「それ位の大きさがあるね」
「実際にね」
「とぐろを巻かれると」
「それだけの大きさがあるね」
「だったらどいて通るよりもね」
それよりもというのです。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ