そして今日も暁は(ifきりしら登場記念)
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隣、ここがアタシを造ってくれたあの子のお部屋。
月読調。切歌の事が大好きな子で、切歌にとってとっても大事な人。
アタシはノックをしてから、彼女の部屋へと入った。
「調〜、入るデスよ〜」
自動扉を抜けると、そこは……………………見渡す限りの汚部屋が広がっていた。
いつもの事なのデスが、調は研究以外の全てを面倒臭がってやらないデスからね……。
昨日からずっとこの状態デスし、これは起こした後でお掃除しなくちゃデス。
「調〜、起きるデスよー。もう朝デース!ぐっもーにんデース!」
「ん……むぅ……」
眠たそうに目を擦りながら、黒髪をショートボブにした頭が起き上がる。
「調、起きるデス。おはようデス」
「うっさいなぁ……あと5分……」
「朝ご飯冷めちゃうじゃないデスか。起きてくれないと、部屋も片付けられないデス」
「別にわたしは困らないし……あと勝手に入っへふるはっへ……いってるでしょ……」
欠伸混じりに伸びをする調。
いつも通りだけど、やっぱりエネルギーコアの奥がズキっとするデス……。
調は……いっつもアタシに辛辣デス。
でも、仕方ないよね。アタシは調の切歌じゃない。ニセモノのアタシじゃ、調を喜ばせる事なんかできっこないデス。
それでも、調を支えるのはアタシの役目。
本物の切歌の代わりにはなれなくても、本物の切歌はきっとそれを望んでるデスッ!
だから、今日もアタシはいつもと同じように、調を起こしてあげるのデス。
──っと、その時。
廊下を走る物音、そして自動扉が開いた音がした。
「ちぇ、ちょっと遅かったか……」
入って来たのは、飛鳥さんとそっくりな顔で、でも髪の毛が所々クセっ毛になっている男の人……流星さんデス。
調と同じでちょっとぐうたらな流星さん。今の一言から察するに……。
「残念デスね流星さん。調はもう起きてるデスよ」
「くっ……いや、でもまだ寝起き顔なら──」
「あなたが駆け込んでくる足音で、すっかり目が覚めちゃったんだけど?」
「ダメか……もっと早く起きるんだった」
調は既にベッドを降り、白衣を羽織っていた。
流星さんの顔が目に見えて残念そうな表情になる。
飛鳥さん、また調の寝顔をダシに流星さんを起こしたデスね……。
「馬鹿な事言ってないで、さっさと朝食済ませるよ」
「ああ。また兄さんにドヤされるからね。切歌ロイド、ドクターをよろしく」
そう言って、流星さんは調をの後を追っていく。
普段は流動食と栄養剤、酷い時は食べなくてもいいなんて言ってる調デスが、流星さんが居る時はちゃんと食べてくれるデス。
調本人は、根を詰めてる時の流星さんの真似して、「たまには食べないと口の中が退屈だから」って言って
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