その名はクトリ
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それだけで、クトリに向き直る。
「クトリ。第七手術室で、スタッフの手が足りないらしい。戻りなさい」
「え? ……」
クトリは、ハルトに残念そうな視線を投げる。だが、ため息をついて、「はい!」と病院に戻っていった。
「すみませんね。クトリがご迷惑をおかけして」
「いいえ。別に」
ハルトが首を振った。
フラダリはしばらく、ハルトの右腕に隠れるチノを___もしかしたら、その前のハルトの腕を___見下ろした後、
「それでは、私はこれで。お帰りもお気を付けください」
と、去っていった。
綺麗な庭で残されたハルトは、しばらく黙ってから、チノに言う。
「帰ろうか。ココアちゃんも、早く会いたがっているよ」
「ココアさんは、謝ってくれるまで話したくないです」
むすっとしているチノを、ハルトは笑って過ごすほかなかった。
「あれ? 今日平日なのに、クトリちゃん学校行かないのか……? 病院で働いているってことは、もう卒業したのかな?」
ふと、ハルトはそんな疑問を口にしたのだった。
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