最終章:無限の可能性
第261話「海鳴の戦い」
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”を呑み込んで焼き尽くす。
先ほどまでと違い、その威力も規模も桁違いになっていた。
「もう一人はどこに……!?」
「へぇ、神でも見失うんだ?」
―――“閃刃・連”
爆炎と、氷壁の術式を破棄した際の氷片に姿を晦まし、アリシアが奇襲する。
背後を取ったアリシアは、行動を起こされる前に攻撃を叩きつけた。
「まず、一人」
「ッ、この程度……!」
反撃が繰り出され、その場でアリシアと剣戟を繰り広げる。
当然、他の“天使”なども攻撃してくるが、そこはアリサがカバーする。
「残念。倒すのは私の役目じゃないよ」
「な、にっ……!?」
アリシアの言葉の直後、相手をしていた“天使”の胸が手刀で貫かれた。
貫いたのは、他の“天使”を足場に跳躍してきたすずかだ。
「……ありがとう。どこかの世界の私。おかげで、この力をより強く、より上手く引き出せるようになったよ」
すずかの背には氷を纏った蝙蝠の羽が生えていた。
それだけでなく、目は紅くなり、爪は鋭くなっている。
夜の一族……それどころか、吸血鬼としての力を完全に引き出していたのだ。
「精神操作はトラウマだったけど……あらゆる世界の私のおかげで、それも克服できた。……だから、魔眼も、吸血鬼の力もふんだんに使って……」
「ッ……!?」
突き刺した手刀を抜くために、すずかは掌底を放つ。
同時に、アリシアがさらに一閃を叩き込み、首を刎ねる。
「はぁっ!!」
そこからすずかは体を捻り、蹴りを叩き込んだ。
吹き飛ばす先にはアリサがおり、ちょうど敵の攻撃を迎撃しようとしていた。
「“ラケーテンハンマー”!!」
吹き飛んだ“天使”と今まさに迫る攻撃。
そのどちらも対処するために、アリサは攻撃を“天使”へと弾き飛ばす。
それだけで倒し切れる訳ではないが、ダメージは与えた。
「倒してあげる」
そんな“天使”には見向きもせず、すずかは妖艶に微笑む。
爛々と光る紅い目から魔力が迸り、目の合った“天使”の精神に干渉する。
「精神干渉か……!」
神界の存在に精神干渉は効かない訳ではない。
ただ、“領域”や理力で即座に自動解除されるのが無効化に見えるだけだ。
実際は、魔眼の効果の分、相手の“領域”を削ってはいる。
「ッ……!」
目が合うだけで効果を発揮するというのは、神にとっても無視はできない。
そのため、複数の“天使”が一斉にすずかへと襲い掛かる。
「そうは!」
「させないっての!!」
だが、アリサとアリシアがそれを阻む。
“天使”達の包囲へと突入し、そのまま二人は位置を入れ替えるようにす
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