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レーヴァティン
第百七十二話 甲斐平定その九

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「金を集めるか己の野心を果たすか」
「その為にですか」
「人を騙している」
「そうした者達が多いのですか」
「上様の起きられた世界では」
「俺の国にもな」
 日本にもというのだ。
「そうした奴に限って工作をしている」
「そうですか」
「裏で動いていますか」
「そうした連中は」
「そして多くいますか」
「そして力も持っている」
 ただ存在しているだけでなくというのだ。
「そうした連中がな」
「そうした連中は厄介ですね」
「所謂邪教ですか」
「邪教が蔓延っているとは」
「恐ろしいことでありますな」
「そうだな、邪教だ」
 英雄もその通りと答えた。
「そうした教えは」
「銭を求めたり人を煽り利用する」
「そして裏で動く」
「そうした教えはですね」
「邪教ですね」
「俺はそのことがわかった」
 まさにというのだ。
「前からわかっていたつもりだが」
「この世界に入って」
「そうしてですね」
「そして、ですね」
「わかったのですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「邪教、俺の起きた世界ではカルトともいうが」
「その特徴は何か」
「それはですね」
「銭を強く求めるか」
「人を煽り利用する」
「そうしたものですね」
「俺の起きた世界の日本では結構ある、そしてだ」
 英雄は眉を顰めさせて話した。
「力も持っている」
「そうした連中が力を持っているとなると」
「それだけで、ですね」
「非常に厄介ですね」
「天下の禍です」
「実際に禍になっている」
 それは事実だというのだ。
「俺達の世ではな」
「やはりそうですね」
「どうしてもそうなりますね」
「そうした連中については」
「害であり続けますね」
「その力を奪わない限り」
「一人が詐欺を働いているなら罰することは容易だが」
 実際に英雄はこの世界ではそうしている、詐欺師もこの浮島には存在しているからだ、彼が先程話した通り善人も悪人も何処でも何時でもいるものなのだ。
「しかしそれが多くなりだ」
「力を持ちますと」
「対することは容易ではない」
「そういうことですね」
「これはおかしな教えだけではないがな」
 所謂ネズミ講やマルチ等のことだ。
「しかし教えが関わるとな」
「尚更のことですね」
「厄介なことになりますね」
「どうしても」
「そうなりますね」
「そうだ、だからだ」
 それでというのだ。
「俺はこの浮島でこのことはいいと思いつつな」
「多く出ない様にですね」
「気をつけていますね」
「左様でありますね」
「そうだ、教えはいい」
 宗教自体はというのだ。
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