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SHOCKER 世界を征服したら
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敗残狼の反攻の狼煙
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どうやらさっきの3人組は自分の限界切れを誘発させる為の『人柱役』だったようだ。 


―まんまと乗せられた。
ゾルは朦朧とする意識の中、そう後悔した。


「ふん、さすがのドイツ軍極秘部隊の大佐様もこうなっちゃザマァねえな」


集団の中心にいた男が拳銃を構えてゾルの頭部に照準を合わせる。


「さっきの奴らには悪いがお前を倒す為には必要な犠牲だった。あとは貴様を地獄に送ればアイツらも浮かばれるだろうよ」



(もはやこれまでか………)



ゾルはそっと目を瞑った。
瞼に浮かぶのは今は亡き、祖国、かつての部下達の姿だった。
きっと目を開ければヴァルハラで彼らに会えることだろう。



しかし突然、


「「イーッ!!!」」


謎の奇声が聞こえ、ゾルはゆっくりと目を開く。
ベレー帽を被った黒いタイツコスチュームの男達が数人、こちらに駆けつけて来た。襲撃者達も驚いた様子であったため、彼らの仲間ではないようだった。

彼らは狭い路地裏の両端にビシッと整列する。

そして彼らに護られるようにして白髪混じりの不気味な髪に白いスーツを着た黒マントの老男性が続いてやって来た。ゾルはまた追手が来たのかと警戒するがよく見るとその老男性の顔に見覚えがあった。しかし誰なのかよく思い出せない。


「ほう、先客がいたとは予想外だったが……こうでなくては面白くない。戦闘員共、失敬な先客と遊んでやれ」


4、5人しかいなかったにもかかわらず、黒タイツの男達はあっという間に十人もの襲撃者を持っていたククリナイフで"始末"してしまった。周囲は襲撃者達の返り血で真っ赤に染まる。


「久しぶりだな。ゾル少佐……いや連隊を任されて大佐に昇進したのだったな」


老男性の挨拶に対して突然のことに呆然としていたゾルはハッと意識を戻し、ゆっくりと立ち上がって返答する。


「あ、ああ……助太刀感謝する。それにしても、お前…どこかで会った…か?」


「……昔、アウシュビッツでな。ひょっとして私のことを忘れたのか?」



そこまで聞いてようやく思い出した。
彼はイワン・タワノビッチ博士。ロシア系日本人だ。改造人間製造技術の第一人者でアウシュビッツでは『死神博士』とか呼ばれてたっけ。


「今さら…何の用だ?こんな死にぞこないを笑いに来たのか?」
  

「違うな。私の来た目的は『勧誘』だ」


「勧誘…だと?」


「お前は我々の組織に選ばれた。その強靭な肉体、知力。どれをとっても優秀なお前に首領様が興味を示されたのだ」


組織?首領?
次々と意味が分からない言葉を囁かれてゾルの頭は混乱しそうになる。


「どういうことだ
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