第二章
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「うちの麗夢よ」
「そうなんだな」
「ツイッターで画像出して捜索願い出してたけれど」
「見付かったみたいだな」
「そういえば私の家三原君のマンションと近所だったわね」
「そうだったな」
「じゃあ今日学校が終わったらね」
放課後にというのだ。
「すぐにね」
「俺の家来てか」
「麗夢引き取るわね」
「ああ、すぐに飼い主が見付かってよかったぜ」
海里はこのことを微笑んで言った、そして。
放課後に羅夢を家に案内して麗夢を見せた、すると麗夢の方から羅夢のところに来て甘えた声を出した。
「ニャ〜〜ン」
「間違いないな」
海里は羅夢を見るとすぐに彼女に近寄って喉を鳴らした彼女を見て言った。
「鮫島の猫だな」
「ええ、本当によかったわ」
「じゃあその娘連れて帰るんだな」
「うちに来てくれる?」
羅夢は麗夢を抱きながら彼に誘いをかけた。
「麗夢助けてくれたからお礼にね」
「鮫島の家に行ってかよ」
「何かご馳走させてもらうわ」
「そんなのいいぜ」
「お礼だから」
穏やかだが強い口調だった。
「だからな」
「それでか」
「そう、今からうちに来て。ケーキ出すから」
「ケーキかよ」
ここで海里の目が光った。
「それはまたな」
「ひょっとしてケーキ好き?」
「ああ、実はな」
「じゃあいいわね、うちに来てね」
「ケーキ食わせてくれるんだな」
「お礼でね」
こう言ってだった。
羅夢は麗夢を抱いて海里を家に連れて帰ってだった、そうして彼にケーキを紅茶を振舞った。これが縁となってだ。
海里は羅夢と付き合う様になった、それを見てだった。
二人のクラスメイトである草加さくら、茶色のふわりとした肩までの毛で眉は細く派手なぱっちりとした目で背は一五五位の背で女の子らしいスタイルの彼女が海里に言った。
「三原君今鮫島さんと付き合ってるわね」
「それがどうしたんだ?」
「猫ちゃんがきっかけでね」
それでというのだ。
「そうよね」
「まあそうなるな」
海里も否定しなかった。
「麗夢を拾ってからだったからな」
「そうね、じゃあね」
「じゃあって何だよ」
「私も猫ちゃん飼ったらね」
「彼氏出来るってか」
「そうなるかしな」
こんなことを言うのだった。
「若しかして」
「そうなるか?」
「じゃあ飼ってみるわね、私元々猫嫌いじゃないし」
「それで彼氏出来るとか関係ないだろ」
「三原君達はそうなったじゃない」
だから自分もと言ってだった。
さくらは両親を説得して里親募集に応じて雄のトラ猫を飼いはじめた、すると毎日クラスでその猫の話ばかりする様になった。
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