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麗しのヴァンパイア
第二百七十八話

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                   第二百七十八話  招待
 カーミラは浴槽で身体を湯に浸しながら使い魔達に話した、カーミラは流れる水も全く平気なのでシャワーも大丈夫だ。
「この辺りの妖怪の人達を呼びたいわ」
「妖怪ですか」
「この神戸の」
「その方々をですか」
「ええ、今からね」 
 こう使い魔達に話した。
「そうしたいわ」
「ではですね」
「妖怪の皆様とですか」
「今宵は共にですか」
「お食事を楽しまれますか」
「そうしたわ、何でもね」
 カーミラはさらに話した。
「日本の妖怪は朝は寝床で寝ているわね」
「そこはご主人様と同じですね」
「朝は寝られるというのは」
「夜の世界の住人ということですね」
「そして夜はね」
 この時はというと。
「墓場で遊ぶそうね」
「そうなのですか」
「それではご主人様と似ていますね」
「夜に遊ばれるとなると」
「欧州も日本も同じね」
 カーミラは微笑んで話した。
「人ならざる夜の住人の暮らしは」
「左様ですね」
「そこは同じですね」
「まさに」
「そうなっていますね」
「それならね」
 周りの使い魔達に話した。
「これからね」
「はい、神戸の妖怪の方々にですね」
「我々がお知らせしてですね」
「館に来てもらって」
「そしてですね」
「パーティーを開いて」
 そしてというのだ。
「そこでね」
「夕食とされますか」
「今宵は」
「そうされますか」
「そうしたいわ、今からじゃ駄目かしら」
 今言ってすぐはというのだ。
「それは」
「いえ、出来ます」
「すぐにかからせて頂きます」
「お任せ下さい」
「ではね」
 こう応えてだ、そしてだった。
 使い魔達はすぐに動きだした、そうして神戸の妖怪達がカーミラの館に呼ばれたのだった。


第二百七十八話   完


                  2020・7・4
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