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ドリトル先生と琵琶湖の鯰
第七幕その五

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「一ついいかな」
「一つ?」
「一つっていうと」
「何かな」
「それは」
「今度の史跡研修はね」
 それはといいますと。
「比叡山に行こうね」
「あっ、あのお寺に行くんだ」
「延暦寺に」
「あそこに」
「そうしようね、あのお寺も滋賀県にあるから」
 皆が今いるこの県にというのです。
「だからね」
「それでだね」
「この機会に比叡山に行く」
「そうするんだね」
「是非ね。和歌山に言った時には高野山に行ったけれど」
 この時のこともお話するのでした。
「今回はね」
「いい機会だしね」
「比叡山にも入って」
「それで中を見て回る」
「そうするのね」
「今回は時間があまりないから」
 それでというのです。
「高野山の時みたいに何日もかけられないから」
「一日だね」
「それ位しか見て回れないね」
「あのお寺は」
「比叡山は歴史があってね」
 そうしてというのです。
「見るべき場所も多いお寺だから」
「何日もかけて観て回りたいよね」
「先生としては」
「それが本音でも」
「今回は時間がないから」
「それでいくよ」 
 こう言うのでした。
「じっくり観て回るのはまた機会を見てね」
「そしてだね」
「そのうえでだね」
「観て回るんだね」
「そうするんだね」
「そうするよ、学問はいつも時間を取れるか」
 それはといいますと。
「いつもそうだといいけれどね」
「どうしてもそこはね」
「色々事情があるわね」
「だからね」
「それだよね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「時間がないならないならね」
「学んでいくね」
「そうするね」
「だから今回は比叡山は日帰りだね」
「それで行くのね」
「そうしようね、そしては今はね」
 今この時間はといいますと。
「お風呂を楽しんで」
「そしてだね」
「また滋賀県の美味しいものを楽しむ」
「そうするね」
「そうしようね、滋賀県に来てから近江牛と琵琶湖の幸を交代で食べているけれど」
 その中でというのです。
「今晩はしゃぶしゃぶだよ」
「あっ、しゃぶしゃぶなんだ」
「近江牛の」
「それなんだ」
「そうだよ、これもかなり美味しいよ」 
 先生は今から期待で一杯です。
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