暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第101話 幽州派兵
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
し、長城の外に彼らを追い出せば、苦しめられた民は救われる。だが、そのために流す血は計りしれない」

私は自分に言い聞かせるように言いました。

「幽州の民はそれを望んでいるだ!」

白蓮は心の底から叫ぶように言いました。

善良な烏桓族がいても、感情が勝り、その点を理解したくない。

いや、見ようとしない。

私がその立場なら、白蓮と同じことを言ったと思います。

烏桓族を皆殺しにしないと気が済まない。

自分の住む土地に烏桓族は居て欲しくない。

憎しみが人の正しい判断を狂わせるか・・・・・・。

私の前世でも、その命題は解消できていないです。

白蓮のような人間ですら、烏桓族を憎んでいるのに、幽州の民と烏桓族の協和を実現でるのでしょうか?

私は自分の描いた将来に自信が持てなくなりました。

いずれにせよ、今回の派兵では難楼を討ち取る、もしくは上谷郡の烏桓族の力を削ぐのが目的です。

彼女の期待には添ってやれません。

私が苛烈な方法で烏桓族を御したとして、私の代は良くても、子孫の世代に彼らを抑えつけれることができるかわかりません。

だからと言って、私は烏桓族に弱腰な態度を取るつもりはありません。

劉虞のように金で肩をつけると後々面倒なことになると思います。

なんとかして、お互いの妥協点を探る必要があります。

「白蓮、君の気持ちはよく分かった・・・・・・。烏桓族を最終的にどう扱うかはこの私に一任してくれないか?」

私は白蓮から顔を反らしたい感情を抱く気持ちを抑え、彼女を直視して言いました。

「正宗君・・・・・・。私の方こそ御免・・・・・・。でも、幽州の民は烏桓族に長い間苦しめられているんだ。それだけは気持ちの隅に置いておいてくれないかな」

白蓮は少し考えてから、私を直視して真剣な表情をして言いました。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ