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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
それからあたしは、傭兵を知る
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!」

そういい、アビゲイルは家の中へととたとたと入っていった。

中からは「マスターさんマスターさん!お客さんよ!」という彼女の声が。
どうやらマスターを呼びに言ったらしい。
それから少ししてアビゲイルに手を引っ張られる形でマスターがやってくるのだが

「な…!?」

衝撃的な光景だった。
サーヴァントというものは、原則一騎とされている。
だがたまに、複数のサーヴァントを所持するマスターも少なからず存在しているのだ。
横須賀にて孤児院を営む院長先生などがそうだったと、シェヘラザードさんから聞いたこともある。
問題はそこじゃない。

「取材ぃ?なんだそれは。吾に菓子でもくれるのか?」
「取材って何するんだろう…や、やっぱり前もっておしゃれした方が良かったのかな…!」
「図書館の人だね。うん。噂には聞いているよ!」

マスターの周りにいるサーヴァント
茨木童子、イリヤ、ダ・ヴィンチ(子供)
そしてさっきのアビゲイルを含めても、

「あの…これは…?」

自己紹介よりも前に、あたしは思わず尋ねてしまう。

「ああ、俺のサーヴァント。」
「…な、なるほど…。」

このマスター、
サーヴァントに偏りがあるというか…もしや小児愛者?

「まぁとりあえず上がれよ。取材に来たんだろ?」
「え、あ、まぁはい。」

ぶっきらぼうな態度で招かれ、あたしと香子は彼らの家へと上がる。

家の中は予想通り広く、10人ほどでも余裕で暮らせそうなスペースがあった。
そして、
部屋の中に入り、あたしはさらに驚く事になる。

「あぁ、お客さんやね。いらっしゃい。」
「マスター!お客さんが来るなら前もってあちきに報告しておいて欲しいでち!来客用のお菓子も用意してないんでちよ!」

酒呑童子に紅閻魔。
さらに奥の部屋にはランサーのメドゥーサやクロエ、ジャック・ザ・リッパーもいる。
この家には、ありとあらゆる少女系…いわゆるロリのサーヴァントがいたのだ。

「…。」
「ああこの人…そういう趣味なんだうわ引くわーって思ったろ?」
「あ、い、いいえ全然!!個性的でいいかなーと!」

図星なので慌てて弁解する。

「あ、あたしだってあの…!女性しか愛せないですし!?それと比べたら小児愛者なんて全ッ然まともだしそもそも好きになるものなんて人それぞれですよ!ね!紫式部!」
「え、あ、はい…。」

あたしは何を言ってるんだろうか。
傭兵はフッと鼻で笑うとソファーに腰掛け、口を開いた。

「どう思おうが関係ねぇよ。俺達は傭兵やってるんだ。今更悪く思われようが痛くも痒くもねぇ。」
「…。」

そう言われれば何も言えない。
いや、ここで怯んではならない。
"取材"をしなければ


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