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レーヴァティン
第百七十一話 見破った伏兵その十一

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 それでだ、今もこう言うのだ。
「寝ないでいるとな」
「疲れが溜まり」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「動けなくなる」
 そうなってしまうというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「今はですね」
「休む」
「そうされますね」
「そうする、その間の見張りも頼む」
 周りの者達にこうも言った。
「いいな」
「はい、それでは」
「その様にさせて頂きます」
「陣のことはご安心を」
「しかと守ります」
「ではな」
 英雄は周りの言葉に頷き見回りの後でだった。
 本陣の自分の場に戻って休むことにした、その夜は見張りが厳重だった為か敵襲はなかった。だがそれでもだった。
 英雄は明け方近くに起きて周りに言った。
「夜は終わったが」
「明け方もですね」
「この時もですね」
「敵は来るものだ」
 奇襲、それを仕掛けてくるというのだ。
「俺も明け方に攻めたことがあるな」
「夜は警戒していますが」
「それが終わると気が抜ける」
「その時にですね」
「また攻められますね」
「その危険は非常に高い」
 こう言うのだった。
「だからな」
「今もですね」
「気を緩めない」
「何があっても」
「しかもこれから飯だ」
 朝食、この時を迎えるというのだ。
「ならな」
「尚更ですね」
「飯時は非常に隙が大きいです」
「だからですね」
「この時もですね」
「気をつけることだ、夜は警戒してだ」
 敵の奇襲にだ。
「その夜が終わってだ」
「明るくなってきて」
「しかも飯を食う」
「尚更気が抜けますね」
「そうなりますね」
「そうした時こそな」
 まさにというのだ。
「敵の狙い目だ」
「それ故にですね」
「今から飯時もですね」
「気を抜かないことですね」
「飯は食う」
 これは必ずというのだ。
「何があってもな」
「飯も必要ですし」
「それで、ですね」
「それも食う」
「そうしますね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「飯を食ったならな」
「軍勢を動かしますね」
「再び」
「そうしますね」
「そうする、そしてな」
 今日も軍を進ませてというのだ。
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