第二百八十六話 色鉛筆その一
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第二百八十六話 色鉛筆
香織さんはクリスマス一色になっている文房具店、他の百貨店のお店と同じくそうなっているお店の中に入るとだった。
すぐに色鉛筆のコーナーに向かった、そしてついて来てる僕に言ってきた。
「二十四色もいいけれど」
「それでも揃ってるしね」
「これが四十八色になると」
僕に笑顔で話した。
「凄いわよね」
「数は倍でね」
それでだ。
「華やかな感じはね」
「倍以上になるわよね」
「そうだよね」
「だからね」
「クリスマスプレゼントにはだね」
「最適だから」
そう思うからだというのだ。
「私もね」
「選ぶんだね」
「そうなの、しかしこうして見たら」
その色鉛筆達をというのだ、十二色や二十四色のセットだけでなく一色一色で一本ずつ売られてもいる。
「カラフルでね」
「華やかだね」
「ええ」
こう僕に言って来た、それも笑顔で。
「見ているだけでいいわね」
「そうだね、確かにね」
僕も同じ気持ちだった、このコーナーにいて。
「そうした気持ちになるね」
「そうよね」
「色が多いとね」
それだけでだ。
「華やかな気持ちになるからね」
「色って大事よね」
「そうだね、モノクロだとね」
白と黒だけだとだ。
「どうしてもね」
「寂しくなるわよね」
「テレビでもね」
「白黒だとね」
「寂しいんだよね」
どうしてもだ。
「そうなるから」
「それでよね」
「やっぱりね」
色、それはだ。
「大事だよ」
「本当にそうね」
「多いとね、あと配色でね」
「凄く奇麗になってね」
「華やかになるから」
「色は素晴らしいものだよ」
「ええ、だからね」
僕が今言った理由でというのだ。
「私今回はね」
「色鉛筆を選んだんだ」
「絵が好きでね」
「色鉛筆でも描くんだ」
「そうなの、普段は水彩画だけれど」
こちらだというのだ、絵の具を使ったそれだ。
「色鉛筆も好きで。ちなみに部活は美術部よ」
「本格的なんだ」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「色々な絵が好きだけれど」
その娘の絵についての話にもなった。
「ピカソとかシャガールとかダリも好きなのよね」
「個性の強い絵も好きなんだ」
「そうなの、ダ=ヴィンチとか普通の絵も好きだけれど」
「個性の強い絵もなんだ」
「好きでね、好きな絵の好みが多くて」
「その中ではなんだ」
「特にシャガールが好きで」
この画家の絵がというのだ。
「いつも画集観てるのよ」
「本で出てる」
「正直シャガールってね」
香織さんはどうかというお顔で言ってきた。
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