第二百七十七話
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第二百七十七話 起きた時間
カーミラはベッドに横になってすぐに寝た、そして起きた時にはもう夕刻であったが使い魔達にこう言った。
「今日もね」
「はい、よくお休みでしたね」
「夕方まで」
「左様でしたね」
「この日までも」
「ええ、本当によく寝たわ」
こう答えた。
「よくね、ではね」
「今宵もですね」
「楽しまれますね」
「そうされますね」
「夜の時を」
「夕刻を見て」
そしてというのだ。
「そうして目覚めるのがね」
「ご主人の常ですね」
「吸血鬼の方の」
「左様ですね」
「ええ、ではね」
それでとだ、カーミラはベッドから出て言った。
「まずはね」
「ご入浴ですね」
「そうされますね」
「これより」
「そうしてですね」
「一日をはじめるわ、夕方になって」
そしてというのだ。
「まずはね」
「お風呂に入られますね」
「今日も」
「そしてその後で、ですね」
「ご夕食ですね」
「それを楽しむわ、ただ」
カーミラは微笑んで述べた。
「今日の夕食は趣向を変えたいわ」
「普段とはですか」
「そうされたいのですか」
「ご主人様としましては」
「そのつもりよ、普段は一人で楽しんでいるけれど」
館の中でだ、使い魔達が作った馳走を楽しんでいるのだ。
「そこをね」
「今宵はですか」
「変えられますか」
「そうされますか」
「ええ、そう考えているわ」
こう言ってだった。
カーミラはベッドから出るとすぐに一糸まとわぬ美しい裸身になって風呂に入った。そうして風呂場の中で使い魔達に言うのだった。
第二百七十七話 完
2020・7・4
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