NO.013 詰め所にて
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ほとんど着いていっちまって、ひよっこしか残っていない……このままだと命も危ういかも知んねぇ」
「なんだとぉ……ガルム達は俺の家族も同然だ。そう簡単にくたばらせてたまるものか!」
それを牢屋の中で聞いていたリムル達はというと、
「なんか空気だな」
「っすね」
「回復術師なら僕もいるけど、どうする……?」
「いや、でも今はイズクの驚異的な治癒能力を見られたらどこに連れてかれるか分かったもんじゃない」
「それに関しては僕も同意かも。それじゃどうする……? 僕的にはバレてもいいから行きたいところだけど。でないと生前じゃないけどヒーローじゃないし……」
「イズクの気持ちは俺も分かるからなぁ。しゃーない。おい、旦那! ちょっといいか?」
「あ?なんだ? いま、お前たちに構っている暇はねぇんだ!」
「まぁまぁ。そう言わずに」
それでいまもなお血相を変えて話をしているカイドウにリムルは話しかけて、先ほどまでリムルがスライムだからと詰められていた樽の中にリムルが作成した回復薬をなみなみとたらふく入れて、
「これ。回復薬だ。これくらいあれば足りるんじゃないか?」
「足りるかって……そもそもこれ、どこから出したんだ……?」
「いまは時間があまりないんだろ? 騙されたと思って使ってみてよ」
「お、おう。お前らここから出るなよ!?」
そう言ってカイドウは回復薬の入った樽を仲間と一緒に担いで走っていった。
それを見送りながらも、リムルはそろそろ聞かれるかなと思いつつ身構えていた。
「リムルさん。前は教えてくれなかったけど、さっきの回復薬ってどうやって作ったのか教えてもらえない?」
「別にいいよ。まぁぶっちゃけ裏技にも近いんだけどな」
それでリムルはイズクに話していく。
ちなみにゴブタはもう退屈になっていたのかすでに居眠りを始めていて、リムルはある意味ちょうどいいかもと思っていた。
リムルさんの話を聞いて、大賢者ってすごい性能なんだなと改めて実感できたかもしれない。
もともとヴェルドラさんのいたという魔素濃度が高い洞窟で暇つぶしに捕食していたという薬草。
それを大賢者が解析、作成して回復薬を生成したという。
「そんなこと、フォウでもできないと思うな」
【うん。私もいまの状態が現状でいっぱいいっぱいだからそこまで知識や技能はできないかな】
「まぁ、大賢者様様だな。俺もいろいろと助かってんだ。大賢者がいなくちゃきっとなにもできないって言っても過言じゃないよ」
「そっか……そんなにすごいスキルなんだね。他にはなにができたりするの?」
思わず興味本心で聞いてみたけど、リムルさんはすこしうなりながらも、
「どこまで出来るのかは分からないなぁ……聞かないと教えてくれ
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