暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第49話:奏にとっての颯人
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気恥ずかしいのか、頬をかきながら顔をふいっと逸らした。
そこで翼は、何かを思いついたのか目をキラリと光らせると手をポンと叩いた。
「そうか! 奏はあの映画の恋愛模様なんて眼中に無い位、気になる恋愛をしているから心に響かないんだな」
「はぁっ!?」
翼の飛んでも発言に、奏は一気に頬を赤く染めた。
その声に響と未来は興味をそそられ、奏の表情を見て彼女に詰め寄った。
「奏さん奏さん! 奏さんと颯人さんはやっぱりそう言う関係なんですか!!」
「馴れ初めとかそこら辺を詳しく!」
「待て、ちがッ!? アタシと颯人はまだそんな関係じゃないって!?」
「「まだっ!!」」
完全にペースを乱され、珍しく狼狽する奏。
普段見ることが出来ない、慌てふためく奏の様子を翼は心往くまで堪能した。
***
その後、4人は服屋で試着と言う名のファッションショーに興じ、レストランで昼食を摂った。
途中奏と翼に気付いたファンから逃げ隠れた時は、颯人のやり方を真似た逃走術を駆使し上手く出し抜いてみせた。
カラオケでは普段のアーティストとしての顔に反して演歌を歌う翼に響と未来の2人が目を丸くした。
が、カラオケで特に盛り上がったのはやはり即席で作ったコンビで行ったデュエット対決だろう。
チーム分けは奏・響コンビと翼・未来コンビ。ある意味に於いてツヴァイウィング同士の対決は、それぞれとコンビを組む響と未来を嫌が応にも熱狂させた。
「おぉぉっ! まさかこんな形でツヴァイウィング同士の歌対決が見られるなんて!」
「何暢気な事言ってるの響。響は奏さんと、私は翼さんと組んで歌うんだよ? 私達が足引っ張るような事しちゃったら……」
「な〜に、そう固くなるなって。気楽にやればいいんだよ」
「奏の言う通りよ。変に気負ったりせず、純粋に歌を楽しみましょう」
こうして始まったカラオケデュエット対決。選曲は奏・響コンビが『逆光のフリューゲル』、翼・未来コンビが『ORBITAL BEAT』だ。
「「Yes,just believe 神様も知らない ヒカリで歴史を創ろう」」
奏・響コンビは序盤からなかなかのコンビネーションを見せてくれた。元より響はツヴァイウィングのファンであり、彼女達の歌をよく聞いていたと言うのもあるだろう。だがこの場合は響が奏の妹分として二課で行動をよく共にする事が関係していると言えるかもしれない。或いは、2人とも同じ聖遺物・ガングニールのシンフォギアを纏っている事が、2人の間に何かしらの一体感を作り出している可能性もあった。
「「届け届け 高鳴るパルスに 繋がれたこの Burning heat」」
対する翼・未来コンビはそれまで深く接点が無かっ
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