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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
73 Revolt 〜中編〜
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セキュリティスキャンを行い、責められそうなポートを狙い撃ちする。


Hansel@Laptop-CLT:/home/Lisa/Tools# ./Share/smb/atk_sambacry.rb -t 10.230.20.2 -h “ELF_SHELLBIND.A” -c shellcode/shell_CVE8022 -s bindport_inject -p 445
[-]Attacking target (10.230.20.2)…
Sending exploits… ok
Executing shellcode CVE8022… ok

[!] Hijacked the target!!
[!] Uploading shell… ok

10.230.20.2:445> whoami()
kiba_sc

「侵入した!」

脆弱性を突き、あっさりと侵入を成功させる。
ここまで順調そのものだ。
だがここで予測される事態としては、何らかの迎撃トラップ、そして木場自身が自分の部屋に戻ってしまうことだ。
炎山は一度、リサとアイコンタクトを取ると、耳のヘッドセットに手を当てる。

「ロックマン、木場の様子は?」
『管制室にいる。しばらく執務室に戻る様子はないよ』
「よし。ヘンゼル、侵入を続けろ」
「了解です」

コピーロイドを使って実体化し、女性職員に変装したロックマンが木場の動向を見張っていたのだ。
報告を受けた炎山はリサに攻撃を続行するように支持を出す。
しかし次の瞬間、イレギュラーが発生した。

『伊集院さん!緊急事態です!』
「何だ!?」
『幡ヶ(はたがや)さんが持ち場に戻ろうとしてます!』
「何ぃ!?」

計画そのものが頓挫しかねない事態だった。
ロックマンが現在、なりすましている女性職員が笹塚の足止めも虚しく持ち場に戻ろうとしているというのだ。

『いや幡ヶ谷さん、もうちょっとだけ…もうちょっとだけ一緒にいてくれませんか?』
『ダメよ、笹塚くん…もうそろそろ戻らないと…流石に怪しまれちゃうわ。あの2人デキてるって…』
『いや…今戻られると違う意味で怪しまれちゃうんで……』
『え?それ、どういうこと?』

無線を通じて、笹塚の無力な抵抗が聞こえてくる。
今、笹塚が足止めしている2階のテラスは職員たちの息抜きの場も兼ねているため、監視カメラは設置されていない。
しかし、この女性がもし監視カメラの守備範囲内に入ってしまえば、同じ顔の人間が2人存在しているとシステム上に認識されてしまう。
そうすれば警備室はもちろん、管制室にもそれは伝わり、木場の耳にも当然入ってしまう。
炎山はすぐさまヘッドセットに手を伸ばした。

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