第二百八十五話 色鉛筆その十三
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「デートはね」
「本来はしないわね」
「教会で静かにね」
「キリストをお祝いして」
「それで過ごす日の筈なんだよ」
「筈なのね」
「うん、普通に考えたらね」
それこそだ。
「そうした日なんだ」
「デートをする日じゃないわね」
「その筈だよ、ましてやね」
デートはおろかだ。
「リア充爆発しろとか」
「怒る日じゃないわね」
「クルシミマスとか言って」
もうここまでくると半分以上冗談でやっているんじゃないかも知れないと思いはじめている。この語呂が面白くてだ。
「そう言ってね」
「あれこれ言うことは」
「デートは何時でも出来るし」
考えなくてもだ。
「というかクリスマスのすぐ後でね」
「お正月ね」
「大晦日は置いておいて」
日本ではこの日も重要だけれどだ。
「お正月は初詣でで」
「デート出来るわね」
「おみくじ引いてね」
僕の知り合いで住吉大社で凶を引いてその年阪神が日本一になった人がいる、この人の人生の節目で阪神によくないことがいつも起こっているというがきっと阪神についての絶対の疫病神に違いない。
「色々楽しむ」
「そんな日になるわね」
「もうデートはね」
「理由を付けて」
それでだ。
「何時でも出来るよ」
「クリスマスでなくても」
「どんな日でもね」
一年三百六十五日何時でもだ。
「出来るから、別にね」
「クリスマスでなくても」
「そう、特にね」
これといってだ。
「騒ぐことないよ」
「そうよね」
「サンタさんはいいとして」
「プレゼントも」
「それにツリーもね」
これもだ。
「クリスマスだから。あと飲んで食べることも」
「いいのね」
「ワインにローストチキンにケーキをね」
「それはどうしていいの?」
「いや、お祝いだから」
それでだ。
「いいよ、ただね」
「デートについては」
「するなとは止めなくても」
もっと言えばそんなつもりもない、デートは何時でも出来るのならクリスマスにしても悪いことじゃない。
けれどだ、それでもだ。
「これといってね」
「しないといけない日でもないのね」
「もっと言えばね」
それこそだ。
「クルシミマスとか」
「そんな日でもないのね」
「そうだよ」
それこそだ。
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