第五幕その十二
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「よかったわ」
「そう言ってくれて何よりよ」
ドロシーもこう言います。
「貴女がそう言ってくれるなら」
「あたしは早速幸せが訪れたわね」
「踊れて歌って」
「そうよ、そのことがね」
「そう思うのね」
「違うかしら」
「貴女が踊って歌うのはいつもでしょ」
こうつぎはぎ娘に言うのでした。
「だからね」
「このことはなの」
「だから幸せとはね」
「また違うのね」
「そう思うわ」
「じゃああたしの幸せは」
「また来ると思うわ」
ドロシーはにこりと笑ってお話しました。
「だからその時までね」
「楽しみにしてね」
「待っていればいいのね」
「そう思うわ」
「じゃあ実際にね」
「楽しみになのね」
「待っているわ」
こうお話しました。
「じっくりとね」
「そうしてね」
「いや、大平原も楽しいわね」
またぴょんぴょんと飛び跳ねてです、つぎはぎ娘は言いました。
「プレーリードッグも兎もバイソンもいて」
「いい自然よね」
「ええ、ただどの生きものもどれだけいるかわからないけれど」
「ここにはバイソンもプレーリードッグも何十万匹もいるよ」
かかしが答えました。
「兎もね」
「それだけいるの」
「うん、この大平原だけでね」
「そしてね」
今度は樵が言います。
「ウィンキー全体では何百万かな」
「多いわね」
「バイソンもプレーリードッグも多いから」
それでというのです。
「オズの国にね、勿論他の生きもの達もね」
「まあこの国はね」
ジャックも言います。
「自然も凄く豊かだからね」
「生きものも多いわね」
「本当に」
「そうよね」
「だからここも何十万匹のバイソンやプレーリードッグがいるんだ」
また言うジャックでした。
「凄いものだね」
「もう数えられないわね」
つぎはぎ娘は陽気に言いました。
「それだけ多いと」
「簡単にはね」
「けれど数えたオズのお役人の人達は凄いわ」
「全くだね」
「その人達に素直に尊敬に言葉を贈るわ」
こう言って今度はでした。
つぎはぎ娘はオズの国のお役人つまり公務員の人達を讃える歌を歌って踊りました、そうして大草原で楽しい時間を過ごしました。
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