第五幕その七
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「ちょっといいかな」
「何かな」
バイソンの中では小さい子供と思われる雄のバイソンが応えました。
「貴方は木挽きの馬さんだよね」
「そうだよ」
「そしてドロシー王女にかかしさんや樵さん達も」
「僕達は今丁度冒険をしていてね」
それでというのです。
「ここに来たんだ」
「いつもの冒険だね」
「いつもって言うんだ」
「ドロシー王女っていうと冒険だからね」
バイソンは馬に笑顔で言いました。
「だからそう言うんだ」
「成程ね」
「しかもかかしさんや樵さんまで一緒だから」
バイソンは彼等も見て言います。
「余計にね」
「そのこともあって」
「いつものって思ったんだ」
「ははは、確かに僕達は一緒に冒険することが多いからね」
かかしはバイソンの言葉に笑って応えました。
「この顔触れで」
「ドロシーとね」
樵はかかしに続きました。
「僕達二人にね」
「臆病ライオン君でね」
「この四人での旅は多いね」
臆病ライオンは笑顔で言いました。
「そういえば」
「そうだね、思えば」
「この顔触れが揃うとね」
「いつもと言われるのも当然かな」
「実際に多いからね」
臆病ライオンは樵にお話します、そしてかかりがまた言いました。
「そしていつもの旅をね」
「楽しんでいるね」
「現在進行形でね」
「ただ、僕ジャックさんを見たのは暫くぶりだよ」
バイソンはジャックについてはこう言いました。
「ちょっとね」
「あっ、そうだったかな」
「うん、最近こっちの方には来ていなかったね」
「そういえばそうだね」
「だからね」
それでというのです。
「暫くぶりに会えて嬉しいよ」
「そう言ってくれて僕も嬉しいよ」
ジャックの方もです。
「本当にね」
「そうなんだ」
「僕とはこの前会ったね」
腹ペコタイガーは楽しそうに言いました。
「そうだね」
「貴方とはね」
「そうだったね」
「今もお腹空いてるのかな」
「僕はいつもお腹がペコペコだよ」
これが腹ペコタイガーの返事でした。
「だからね」
「それでなんだね」
「今もだよ」
「そうなんだね」
「だからご飯の時間が待ち遠しいよ」
「それは少し待ってね」
ドロシーは腹ペコタイガーにこう返しました。
「時間はまだだから」
「それじゃあね」
「それとね」
ドロシーはさらに言いました。
「今日のお昼はステーキにするわ」
「ステーキなんだ」
「急にそれを食べたくなったから」
それでというのです。
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