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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
閉会〜金帰火来には遠すぎる〜
復興の国〜エル・ファシル共和国にて〜(下)
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線から離れたところです。だから有事の際にはアスターテやアルレスハイムから仲間が来ます‥‥‥避難する為に。やりきれませんよ!いいですか!俺達にとってはバーラトよりもアルレスハイムやアスターテの人達が仲間なんです!」
グレゴリーはアクアビットの瓶を振り回しながら叫ぶ。
「そうだそうだ!」「俺達は同じ釜の飯を食ってるんだ!」「客観視だとかご高説たれてるハイネセンの連中とは違うんだよ!」
いつの間にか港湾労働組合の若手組が集まっている。いやはやこれも彼の人徳かな、とホアンは苦笑しながら後を促した。
「オタクの先生方がいうようにね、民力回復が必要なのはわかっています。でもね!俺達には艦隊が、そして兵隊さん達がいてくれないと普通に暮らすこともできないんですよ!」
グイッとグレッグはウイスキーを呷った。
「リンチ提督はろくでなしだった!ヤン提督はヒーロー!そりゃそうかもしれませんよ!?でもだからって『ヤン提督が出世しました、悪い提督が率いた駐留艦隊は縮小しました』で満足するのは他人事を外からやんややんやと言ってる奴だけですよ!!そんな馬鹿達が満足すれば俺達はどうでもいいっていうんですか!?『自由、自主、自立、自尊』?クソッたれだ!!俺達は助けてもらって生きているさ!でも俺達はここに居るんだ!!!ここで汗水たらして生きているんだ!!
人数が少ないから見捨てていい?採算が取れない?知った事かよ!!少数派だろうと!俺達は!!ここに!!居るんだ!!」
「そうだ!」「よく言ったグレッグ!!」「少数派に乾杯!!」「かんぱーい!」
ホアンはビールジョッキを掲げてニコリ、と笑った。
「少数派に乾杯!だな」
グレゴリー・カメーネフ氏の前に並んだグラスの数からは目を逸らす。
「なあ、お前さん‥‥気に入ったよ。うちから立候補して見ないか?」
「いやいやいやそんな重要なこと簡単に決めちゃダメでしょ!それに立候補なんて・・・ハイスクール中退の人間が立候補しちゃダメだろ。」
「同盟憲章にはあらゆる出自・学歴問わず被選挙権が認められている。」
「選挙に出る金なんかないですよ!」
「党から助成金が出るし、進歩連盟も君の為に資金も人手も出すさ。それでも足りなければ私も出してやる」
「法律も政策も詳しくないですよ!法律をつくるのが仕事じゃないですか!」
「そんなものは後から学べば良い。『何のために作りたいのか』が大切なのだよ」
「‥‥‥なんで俺なんだ?進歩連盟の総裁さんに聞いただろ?俺は一度、断ってるんですよ」
グレゴリー・カメーネフの目をしっかりと見据えながら、ホアン・ルイは静かな声で答えた。
「それはそうさ、君はエル・ファシルに訴えたいことはないのだろう?いや、あったとしても君は『あの書記長さんに言えば
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