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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
閉会〜金帰火来には遠すぎる〜
復興の国〜エル・ファシル共和国にて〜(下)
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イ?失礼ですが、あの政府の偉い人のホアン・ルイ先生ですか!?」
書記長が慌てて眼鏡がずれるのもかまわずグレゴリーの肩を引っ張り、声を裏返しながら叫ぶ。
「えっえっ偉いなんてものじゃないですよ!組織部長!この方だって組織部長が動員をかけてくれたポスカ先生の上司みたいなものですよ!」
ポスカ議員は労農連帯党の下院議員でやり手の弁護士であるが高齢なこともあり、最近では選挙活動に衰えが生じている。だからこそ刷新の為に人材を探しているのだが――
ホアンは興味深そうにカーメネフを眺めている。
「いやいや、偉いといえば偉いのだろうが‥‥どうしたのかね?」
「な ん だ っ て ! ? 」
書記長が机に突っ伏すのも構わずカーメネフは腕を振り回す。
「おやっさん!なんでこんなハイネセンのお偉いさんがこんなとこにきてるんですか!」
「おいグレッグ!なんてこと言うんだ!」
委員長が目を剥いた。
「そ、そ、そうですよ!我々の声を届けてくれるのはまさにホアン先せ」
泡を食ってまくし立てようとする書記長に指をズビシ!と突き付けてカーメネフは声を張り上げた。
「書記長!アンタだってこの人たちが本当に俺達の声を届けてくれていると思ってるんですか!?アンタが苦労しているのは知っているさ!だけど俺達もアンタも何度も何度も悔しい思いをしてきたじゃないか!アンタがハイネセンに行ったって向こうの連中は
金を出して雇ってやっているのにまだ金が欲しいのか、だなんて言われて悔しい思いをしているじゃないか!この間、酒を飲んだら泣き出したのは本音じゃないのか!」
「委員長だってそうだ!ハイネセンの都合で決められた金だけ受け取って放置されて!エル・ファシル奪還されてから2年、募金に言ってももう政治家で来るのは形だけの役員議員とウチの周りの同じ目に遭った選挙区の人達だけだっていってたでしょう!
反戦運動!?俺達に死ねっていうんですか!?戦争の英雄!?そりゃそうでしょうよ!でもその英雄はハイネセンに戻ったらこっちの事なんて忘れちまうんだ!そして来年には別に英雄が放送されている!俺達の事なんてもうハイネセンの奴らは誰も覚えちゃいない!!死んだ人間は無駄死に扱いだ!アスターテの人間もその後ろで暮らしている俺達も防壁の外に居るんだ!右だとか左だとか知ったこっちゃありませんよ!ハイネセンでね!テレビに映るような【偉い人】にとっては俺たちゃヨソモノなんだよ!!」
「グレッグそれは‥‥」「そ、組織部長、その、なんといいますか」
あまりにも剥き出しの感情。同じエル・ファシル住む人間である二人は目を伏せてしまった。
しん、と静まり返った会議室に拍手の音が響いた。ホアン・ルイはニコニコと笑みを浮かべながら、
「なるほど、なるほど‥‥なぁ皆の衆、今夜、もし
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