惚れた腫れたの話・2
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の場で『付き合って下さい!』って言っちゃったんだもん」
「うわ〜、大胆!ってかもう漫画とかドラマの世界だね!」
「その感覚は味わった事無いからなぁ……どんな感じなんだろう?」
「えぇとね、提督を見た瞬間に身体の中をビリビリって電気みたいのが走って、そこから心臓の鼓動が早くなってね?顔が熱くなってきて……」
「あ〜、ゴメンゴメン。無理に言葉にしなくてもいいから……」
「まぁでも、一目惚れした初恋の相手と結ばれるってロマンチックだよね」
「確かに。恋愛らしい恋愛してる娘って私達の中には少ないからねぇ」
「鎮守府という環境が特殊ですから、仕方無いのでは?」
「まぁ、それもそうか。じゃあ最後に大淀さんね」
そう話を振られて、改めて考えてみる。どうして私は提督とケッコンカッコカリをしたのだろう?
鎮守府の中でも、提督との付き合いが一番長いのは私と明石、それに間宮さんの3人だ。間宮さんは大分前に自分から提督を襲って、既成事実からケッコンをもぎ取ったとかなり話題になっていた。本妻の金剛さんは提督の方からアプローチされてケッコンカッコカリどころか本物の結婚まで果たしている。それ以外でも、ほとんどのケッコン艦は提督に好意を抱いている。対して私は提督に明確な好意を示した事がない。好きか嫌いかと問われれば好ましい方ではある。付き合いが長いだけで、そこから恋に発展する様な事は無かったハズだ。
「……あれ?何で私、提督とケッコンしたんでしょう?」
「え〜!?大淀さんボケてるの?」
「いやいや、違いますよ!でも私、提督の側にずっといただけで、提督に惚れたりとかそういうのは……」
「だから、それが答えなんじゃないデスか?」
「え?」
そう言って口を開いたのは金剛さん。
「darlingは凄く好き嫌いのハッキリした人デス。幾ら本土との繋ぎ役って仕事があっても、それは代わりが作れる役割デス。違いますか?」
言われてみれば確かにそうだ。初期の頃は人手不足もあって私がやっていたけれど、人手が増えてからも提督は私を事務系の仕事から外そうとはしなかった。
「でもそれは、私が仕事を出来るから……」
「それでも、darlingは嫌いな人とは仕事をしたがりませんヨ?つまりdarlingはよどっちの事を憎からず思っているのデース!それがLOVEなのかLIKEなのかは解らないけどね?」
「だね。仕事上の関係でも、長くいると側にいないのが変な感じになったりするし」
「職場恋愛とかその典型ですよね、ねっ?」
「よどちゃんはその辺どうなの?自分としては」
「私も……提督の側に居られないのは変な感じですね。かれこれ20年以上はお側でお仕事してますし」
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