第102話
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方がよくご存じなのでは?」
「それは………」
リィンに指摘されると複雑そうな表情で答えを濁した。
「それと………(”本陣”にいるリウイ陛下に通信で今の状況を説明して、無理を承知で大将軍閣下率いる精鋭部隊をこちらの援軍に向かわせる事、俺とベアトリースの勝負に決着がつくまでは一騎打ちに介入しない事、介入のタイミングはもし俺が一騎打ちで敗北が濃厚になり、命を奪われそうになった時である事を要請してください。)」
「!わかりました……どうか、御武運を。」
そしてリィンに小声である事を伝えられると表情を引き締めて頷いた後リィンから離れた。
「兄様……」
「大丈夫だ、エリス。お前達をこれ以上悲しませない為にも、絶対に無理はしないさ。」
心配そうな表情を浮かべたエリスに見つめられたリィンは苦笑しながら答え
「はい……!どうか、ご無事で……!」
リィンの答えを聞いたエリスはその場で祈りをささげた。
「一騎打ちを申し出ていながら、待たせてしまってすまないな。」
「いや、親しい相手を心配するのは君達”人間”によくある出来事で、彼女達は君の無謀な行動を諫めるか心配している事は理解しているのだから、気にしていない。」
ベアトリースと対峙したリィンはベアトリースに謝罪し、謝罪されたベアトリースは静かな表情で答えた。
「気遣いには感謝する。――――――だからといって、手心を加えるような”飛天魔”である貴女に対して失礼な事はできないし、そもそもそんな余裕はないが。」
「その通りだ。むしろ手心を加えるような事ができるのは私の方だ。」
苦笑しながら答えたリィンの言葉にベアトリースは静かな表情を浮かべて同意した。
「灰獅子隊軍団長リィン・シュバルツァー………――――――参る!!」
「来るがいい――――――”飛天魔”である私に一人で挑む無謀な人間よ!」
そして二人は一騎打ちを開始した!
〜メンフィル帝国軍本陣〜
「…………ああ……………ああ………わかった。すぐに向かわせていつでも介入できるように配備しておく。まさかこのタイミングでも”並行世界の零の至宝”による介入があるとはな………」
「あなた?その口ぶりですと何か想定外の出来事があったのですか?」
リィンとベアトリースが戦い始めたその頃誰かとの通信を終えて真剣な表情で考え込んでいるリウイが気になったイリーナは不思議そうな表情で訊ねた。
「ああ。先程の通信はプリネからなのだが――――――」
そしてリウイはイリーナ達にプリネから聞いた通信内容を説明した。
「ええっ!?という事は以前の”灰獅子隊”の作戦でリィン・シュバルツァーさん達が保護してリィンさ
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