第102話
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「何……?何故そのような”提案”を考えた?」
ベアトリースの問いかけに対して答えたリィンの驚愕の提案にその場にいる多くの者達が驚いている中プリネは信じられない表情で声を上げ、ベアトリースは眉を顰めてリィンに訊ねた。
「貴女達”飛天魔族”は数ある様々な魔族達の中でも凄まじい使い手ばかりであると同時に、その強大な力の持ち主である事から”誇り”も人一倍高く、決して嘘はつかない種族である事と聞いている。だから俺はこの部隊を率いる者として、俺の部隊の被害を最小限に抑える為に提案した。この提案は俺もそうだが、貴女にも適用されることになるから、突然異世界であるゼムリア大陸に転位させられた事で現状の戦力で状況を何とかしなければならない立場である貴女にとっても”利”はある提案だと思うが。」
「よりにもよって、このタイミングですか、リィンさん……」
「フウ…………まさか、”飛天魔”相手にも発揮するとはね………仲間を守る為に無茶を仕出かすその癖は。」
「………なるほど。だが君は自分が今言った事がどれだけ無謀な事だと理解しているのか?力無き種族である”人間”の君が”飛天魔”である私相手に勝利する等ありえな――――――」
リィンの説明を聞いたステラとエーデルガルトが呆れた表情で溜息を吐いている中、リィンの説明に納得したベアトリースが静かな表情でリィンを見つめて忠告したその時
「神気―――合一!!」
「な………その姿や凄まじい魔力は一体……!?」
リィンは”慈悲の大女神の力”を解放した姿になり、ベアトリースは”力”を解放した状態のリィンを見て一瞬絶句した後驚きの表情を浮かべてリィンを見つめた。
「生憎だが俺は”普通の人間”じゃない。これでも過去何度か”魔人”と戦い、生き残ってきた。だから、”飛天魔”の貴女との一騎打ちも”俺にとっては決して勝機がない戦い”ではない。」
「………………………いいだろう。どのような”力”があろうとも所詮は人間如きである君がそんな大それたことを実現できるかどうか、証明してみせろ。」
リィンが太刀をベアトリースに向けると少しの間目を伏せて考え込んでいたベアトリースは全身に凄まじい闘気や魔力を纏い、自身の得物である連接剣を構えてリィンと対峙した。
「リィンさん、”一騎打ち”をするのでしたらせめて私が代わります!”灰獅子隊”を率いる”将”であるリィンさんがここで無理をする必要はありません!」
その時プリネが慌てた様子でリィンに駆け寄ってリィンにある事を申し出たが
「殿下のお心遣いはありがたいですが、それはできません。ベアトリースが俺の提案を受けた以上、俺もその提案を破る訳にはいきません。”飛天魔族”の誇り高さについては大将軍閣下とある程度親しい関係を築いている殿下の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ