最終章:無限の可能性
第260話「VS分霊のイリス」
[3/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
羽を羽ばたかせ、途轍もない速度で二人は避ける。
前進し続け、左右にずれるように避ける事で狙いを絞らせない。
通り過ぎた場所、もしくはすぐ横が“闇”に消し飛ばされる。
「ルフィナ!」
「はい!」
だが、避け続けていればその内次元世界が“闇”に包まれる。
そうなればイリスに有利な空間になってしまう。
だからその前に手を打つ。
「……射貫け」
―――“δ?ναμι? β?λο?”
“可能性”が込められた矢がルフィナから放たれる。
それは、決してイリスの攻撃に相殺されてしまう“可能性”を引かずに突き進む。
「くっ!」
しかし、命中はしない。
極光の弾幕では撃ち落とせないと判断したイリスが、直接“闇”をぶつけたからだ。
外す“可能性”に誘導できなければ、相殺されるのも当然だった。
「本当、しつこいですね……!」
だが、二人にとってはそれで十分だ。
僅かに意識がミエラから逸れた。
その瞬間にミエラが転移し、肉薄すると同時に理力の剣を振るった。
「っ、はぁっ!」
「ぐっ……!はっ!!」
不定形の“闇”と理力の剣がぶつかり合う。
何度もぶつかり合った後に、イリスが杭のように“闇”を上から振り下ろす。
それを、ミエラは剣を圧縮した弾に変え、杭を弾くようにぶつける。
気を抜けば逸らせなかった威力だったが、何とか弾き、反撃を再開する。
「姉妹揃って、小賢しい!」
「おや、主も同じような事をしますけどね」
「主様に執着する割には、同じような私達を嫌うんですね」
真正面から競り合えば、決して二人はイリスに敵わない。
故に、隙を突くように戦っている。
それをイリスは気に入らないのだ。
「同じ?笑わせないでください!貴女達のどこが彼と……!」
「ッ……!!」
イリスを囲むように“闇”の棘がいくつも生える。
食らいついていた二人はやむを得ずに飛び退く。
「同じだと言うのですか!!」
そして、直後に“闇”による衝撃波が放たれる。
「ぐぅ……!!」
両腕をクロスして衝撃を受け止める二人。
即座にルフィナが後退しながら矢で反撃する。
同時にミエラは体勢を立て直すのと同時に転移で間合いを調整する。
「ッ!!」
“闇”の攻撃を掻い潜り、ルフィナの援護を生かしてミエラは肉薄する。
イリスを守る“闇”に穴を開け、そこからミエラが切りかかった。
「“可能性”を信じ、一縷の望みを掴み取る。……それは私達も主も同じです」
「っ……!」
ミエラが剣で斬りかかり、ルフィナが弓矢で援護する。
それを、イリスは
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ