最終章:無限の可能性
第260話「VS分霊のイリス」
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備していたからな」
止めようとしてきた“天使”をカウンターで吹き飛ばしつつ、優輝は言う。
そう。優輝は牽制に止まらず、全世界に散らばる敵にダメージを与えるために戦闘中ずっと力を溜めていたのだ。
「それと、余所見厳禁だ」
その力が放たれたと理解し、一部の敵が狼狽える。
刹那、その隙を見逃さず優輝が理力の刃で薙ぎ払う。
「(ここから一転攻勢と行きたいが……先にあちらだな)」
万遍なく敵にカウンターでダメージを与え、優輝はその次元世界から脱する。
同時に、置き土産に理力の爆弾を放った。
爆発により、一部の“天使”が撃墜。他も少なからずダメージを受けた。
そして、優輝の転移先はルビアとサフィアのいる世界。
そこで誘い出した敵を倒す事で一気に数を減らす算段だ。
「(しかし、ここまで来て弱点を突く敵が来ないとなると……予測されているな)」
その上で、そこまで読まれていると優輝は推測する。
少なくとも緋雪達の弱点を突く神が宛がわれていない時点で、この世界での戦いを乗り越えてくる事を読まれている。
「(少数精鋭で突貫する所まで読まれていると見るべきか)」
多数の神をここで抑え、元凶のイリスを叩きに行く。
そうイリスは読んでいるのだ。
実際、その通りではある。
「(尤も、それを乗り越えていくつもりだがな)」
しかし、その“結果”はどうなるか不明だ。
「(まぁ、まずは予定通り進めていこうか)」
一旦思考を止め、目の前の戦闘に再度集中する優輝だった。
「ッ―――!!」
同じ頃、ルフィナとミエラのいる無人世界では、激闘が続いていた。
「ふっ……!」
ミエラが理力の剣を二刀振るい、“闇”の触手を切り払う。
「はぁっ!!」
切り払った所を縫うようにルフィナが突貫。
掌に集束させた理力を二連続でイリスへと叩き込む。
だが、二つとも障壁に阻まれ、それを破壊するに留まる。
直後、イリスの反撃として“闇”の斬撃で周囲を薙ぎ払った。
「ッッ……!」
咄嗟にルフィナが障壁を張り、それに合わせるようにミエラが剣で防ぐ。
二人掛かりな事もあって、反撃を無傷で凌ぐ。
「上です!」
しかし、それは時間稼ぎだった。
転移でイリスは上空へと距離を取っていた。
ルフィナがすぐに気づき、それぞれ矢と砲撃を放つが、一歩遅い。
「全て、呑み込みなさい!!」
「くっ……!」
二人の攻撃を呑み込み、そのまま“闇”の極光が地上に降り注ぐ。
それは一発だけではない雨霰のように降り注ぐ。
「「ッ……!!」」
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