第五幕その六
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「だって喧嘩するとかあたし知らないから」
「そうなんだね」
「そうよ、ただあんた達はダンスは好き?」
「踊ることは踊るよ」
ボブはつぎはぎ娘の今の問いにも答えました。
「歌も聴くし」
「そうなのね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「君みたいな踊りは出来ないよ」
「ぴょんぴょん跳ねたりぐにゃぐにゃ曲がったり」
「それは君だから出来るから」
つぎはぎ娘の身体だからだというのです。
「それでね」
「あたしみたいな踊りはなのね」
「ちょっと出来ないよ」
「兎はぴょんぴょん跳ねるけれど」
「跳ね方が違うから」
ぴょんぴょん跳ねることは同じでもというのです。
「君はね」
「また特別なのね」
「そうだよ、ただ君のダンスを見て」
そうしてというのです。
「僕達が踊れる様にしてね」
「そのうえで」
「そう、アレンジして」
そしてというのです。
「踊ることは出来るし実際にね」
「踊っているのね」
「そうしているよ」
「うん、つぎはぎ娘の踊るままに踊れなくてもね」
ジョージも言ってきます。
「アレンジすることはね」
「出来るね」
「そのことはね」
「だから僕達もね」
「アレンジしてだね」
「踊っているよ」
「そうなんだね」
ジョージも納得しました、そうしてです。
皆はボブに巣の中をじっくり案内してもらってから出口の一つにまで案内してもらいました、そこでプレーリードッグと兎の皆に見送ってもらって手を振り合って別れました。その後で、でした。
ドロシーは皆に今度はこう言いました。
「バイソンのところに行きましょう」
「この草原にも一杯いるしね」
「ええ、草原にいるなら」
それならとです、ドロシーはトトに応えました。
「やっぱりね」
「まずはだね」
「バイソンと会って」
そうしてというのです。
「お話したいわよね」
「そうだね、バイソンを見てるとね」
トトも笑顔で応えます。
「自然とそうなるよね」
「そうでしょ」
「不思議な生きものだね、草原には何時でも何処でも沢山いるけれど」
「見ているとね」
「不思議と心が安らかになるからね」
それでというのです。
「勇気も出る感じがして」
「見たくなるんだよね」
「ええ、草原に入とね」
その時はというのです。
「だからね」
「僕達もね」
「行きましょう」
こうしたお話をしてでした、そのうえで。
皆でバイソン達のところに行きました、するとダークブラウンの毛のとても大きなバイソン達が黄色い草達を食べています。
そこに行ってです、木挽きの馬が彼等に尋ねました。
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