暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と琵琶湖の鯰
第五幕その二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「そう思っています」
「そうですね、僕もです」
 先生は今度はきんぴら牛蒡を食べながら言いました。
「あのお魚はです」
「是非ですね」
「発見して」
 そうしてというのです。
「採集してです」
「水族館に連れて行きたいですね」
「そう考えています」
「そうですね、ではです」
「琵琶湖の北に行った時もですね」
「あのお魚を探しましょう」
「それでは」
 こうお話してでした、そしてです。
 皆でこの日は琵琶湖の北の方に行きました、そのうえで水質と生きものの調査をしてでした、それからです。
 動物の皆と一緒にある山に入りました、先生はその山に入って皆に言いました。
「ここが小谷城だったんだ」
「あの浅井家の」
「浅井長政さんだね」
「あの人のお城だったんだね」
「そうだよ、山全体をお城にしたかなり堅固なお城だったんだ」
 こう皆にお話しました。
「浅井長政さんも名将だったしね」
「それで織田信長さんも苦労したんだったね」
「攻めるのに」
「そうだったね」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのです。
「何とか攻略したんだ、ただ」
「ただ?」
「ただっていうと」
「どうしたの?」
「織田信長さんは大軍で攻めてね」
 その小谷城をというのです。
「攻略したんだ、ただ最後の最後まで降れば許すって言っていたんだ」
「ああ、妹さんのご主人だったしね」
「お市さんのね」
「だからそう言って」
「それでだったね」
「攻めながらもね、というか対立してからも」
 それからもというのです。
「ずっと降る様に言っていたんだ」
「降れば許す」
「そうするって言っていたんだ」
「そうだったのね」
「けれど浅井長政さんは降らずに」
 そうしてというのです。
「戦い続けて」
「そしてなんだ」
「最後は自決して」
「それでこの城も陥ちたんだ」
「そうだったんだ、そしてね」
 それでというのです。
「今はこうしてね」
「もうないんだね」
「陥ちてそうして」
「なくなったのね」
「そうなんだ」
「あの、先生」
 ここでチーチーが先生に尋ねました。
「浅井長政さんって酷いことになったんだよね、死んでから」
「あれね、黄金の髑髏」
 ポリネシアも言います。
「首を髑髏にしてね」
「それで杯にしたんだよね」
 ジップは眉を顰めさせて言いました。
「他の人達と一緒に」
「歴史にはそんなお話もあるけれど」
 トートーも首を傾げさせて言います。
「残酷だよね」
「死んでからもそうするなんてね」
 ホワイティもこう言います。
「とんでもないよね」
「織田信長さんってやっぱり残酷じゃないの?」
「そうよね」
 チープサイドの家族もこう言います。
「それじゃあ」

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ