暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜雷公の狩人〜
ダンジョン攻略1
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
。モンスターの反応はないが、気になる反応が多数見えた。後ろの三人を止めるように右手を上げ静止を掛ける。
「どうした?」
キリトが俺に言うと、後方に意識を集中して索敵すると、プレイヤー存在を示す緑色のカーソルが連続的に点滅する。その数、12。
メインメニューからマップを出し、可視モードに切り替えて全員に共有する。
「多い…」
「それにこの並び方……」
アスナの言葉のあとに、キリトが言葉を引き継ぐ。こちらに向かってきている光点の群れは、整然とした2列縦列で行進している。ダンジョン内ならわからなくはないが、ここは大したモンスターのPOPは無い。ここまで徹底しているのは珍しかった。
「……少しやり過ごそう。面倒ごとは避けたい」
「そうね」
アスナの声に、緊張した顔持ちで全員頷く。俺達は道を外れ土手を這い登り、背丈ほどの高さに密集した灌木の茂みを見つけ、その影にバラバラにうずくまる。
アスナの装備が軽く目立っていたが、隣にいたキリトがコートで隠して隠蔽率を上げたらしく、見にくくなった。
その直後で、ざっざっと規則正しい足音が微かに届き始める。
やがて、曲がりくねった小道の先から、その集団が姿を現す。
全員が剣士クラスで構成されており、揃いの黒鉄色の鎧に濃緑の戦闘服。全員が持つ大型シールドには、特徴的な城の印章が施されている。
見間違いがない、彼らは基部フロアを本拠点とする超巨大ギルド、《軍》のメンバーだ。
もっとも、最近ではいい噂は聞かず、五十層以下の低層フロアでの治安維持と勢力拡大を図っている為、最前線で見かけることは稀なのだが…珍しい。
全員息を潜め見守る中、12人の重武装戦士は、深い森の木々の中に消えていった。
マップで索敵範囲から消えたことを確認すると、ふぅ、と息を吐いて茂みから姿を出す。
「ったく…めんどくせぇ……」
「まさか《軍》が最前線に出てくるとはね…」
俺の言葉に引き続き、ミザールが困った顔でいう。
「噂は本当だったんだ…」
「噂?」
アスナの言葉に、キリトが疑問を投げかける。
「うん。ギルドの例会て聞いたんだけど、《軍》が方針変更して上層エリアに出てくるらしいって」
「そりゃ急だな…あいつら、二十五層攻略時に大被害出してたろ…。見た感じ、あいつらこの層攻略のマージン値に達してないと思うぞ?そもそも、マージン以前にレベルが足りてるかどうか…」
「流石にボスモンスター攻略はあの人数でする訳は無いでしょう……そこまで馬鹿ではないでしょうし」
俺たち全員の顔が渋い顔となり、ため息を吐く。
「……まぁ、取り敢えず俺らも急ぐとしよう…中でかち合うことがないことを祈るしかないが」
空を見上げると、太陽が中天に達しようと言う時刻になっていた。俺達はマップを気にしながら可能な限りのスピードで迷宮区の入り口を目
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ