ダンジョン攻略1
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肉だろ」
出された肉の塊を見てから、ジト目でディノを見る。
「いやマスパですって。ほら」
ディノは苦笑しながら、武器の形状を変えてドヤ顔をする。
「……いやほんとこれネタ武器だろこれさぁ」
「ネタ武器ですよ。ホントはこっちです」
真面目な顔でそんなことを言いながら、マトモな武器を出した。
「全く…」
俺はそれを受け取り、アイテム欄に放り込む。その後時間を見ると、午前八時五十分を示していた。
「ジンー、そろそろ行くぞー」
俺はジンに言うと、ジンはジャンと共に部屋から出てきた。
「相棒、今回ジャンを連れてっていいか?」
「いきなりだな…まぁいいけど」
「うむ、我が拳を頼りにしてくれ!」
マッスルポーズを取りながらジャンは言うと、俺は一つ、ため息を付いた。
††††††††††
第七十四層カームデット・転移門
午前九時丁度。
今日の気象設定は薄曇り。少し嫌になる天気ではある。
俺とジン、ジャンは転移門から出ると、手を降る方へと歩いていく。
「遅い」
「済まない、他の手助けしてくれる人が遅くてな」
ジャンをジト目で見ながら、俺はアスナに謝罪する。
「まぁまぁ…アスナ、ライト君が遅いのはいつもの事だし…」
援護するようにミザールが言う。それでもアスナの説教は続き、終わる頃には午前九時十分を回っていた。
「……まぁ、今日はこの程度にしてあげる」
「……この年齢になって人前で怒られるのは流石に効くぜ……」
「なぜ私まで……」
「主な原因がお前だからだ筋肉バカ猿」
隣ではジンがジャンに説教していたらしく、膝が笑っていた。基本正座しないもんな、ジャン。
「さて……取り敢えず行きましょうか。今日は前衛よろしくね、お二人さん?」
「待て待て…普通は交代だろフォワード…そこのバカ猿だけにさせてくれ…」
「マスタァアアア!!流石にそれは投げやりと言うものでは無いですかぁああああ!!」
「煩いバカ猿」
「せめて筋肉をつけろぉおおお!!」
騒がしい出発になりながら、俺はジャンの口を押さえつけた。
††††††††
迷宮区へと続く森の小路は、昨夕の不気味さを無くして、ほのぼのとした空気になっていた。梢の隙間から差し込む光が金色の柱をいくつも作り出し、その隙間を蝶がひらひらと舞う。それをジャンが追おうとしてジンに首根っこを掴まれていたが。
柔らかく茂った下草を、サクサクと小気味いい音を立てながら歩いていると、アスナがキリトをからかう様に話しかけた。
「それにしても君、いっつも同じ格好だねぇ」
「そう言えばそうだね。たまにボス戦で顔見るときも真っ黒だし」
ミザールも追撃して言うと、うっ、と言葉に詰まっていた。
後ろの三人の会話を聞きながら、周囲の索敵スキャンを行う
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