第四部
準決勝第一試合 2
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向子は【空間接続】を使って飛んできたタスラムを別の場所へ送り、近付いてきたタスラムと衝突させる。
「そう来るのは予想できてたよ。春斗との試合を見てたからな。今はとにかく向子さんの警戒能力を下げておかないと……」
どんな人間でも対処できる事態や警戒できる数には限界が存在しており、その力をどのような配分で割り振っているかで動きは変わっていく。
集団戦なら強い者に注意が行き、弱い者に対しては警戒の度合いが低くなる。
今の向子は飛んでくる針の方へと警戒して翔本人からは少し注意が逸れているようだ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
衝突した針のタスラムは床に落ちると少し間を置いてから爆発を起こす。
その様子から向子はタスラムがどのような武器なのかをイメージ出来た。
(針のような形状で深く突き刺し、体の内側から爆破して殺すのか)
どれだけの貫通力や他の機能を有しているか解らないが基本はそれだろう。
「クリスちゃんみたく、自動追尾できるかもしれないから考慮しとかないと」
もしそうなら【空間歪曲】で軌道を逸らしたり、【空間移動】で空間を別の場所へ動かしても時間稼ぎにしかならないだろう。
(じゃあこれしかないよね)
【制御解除・第一解除】
間移転門の制限が解除されて性能が強化され、空間能力も追加された。
【空間近寄】
【空間転送】
空間接続と合わせて使うことで、ニードルミサイルのタスラムをどんどん同士討ちさせて爆砕に追い込む。
しかし翔も負けじと眠希子によってタスラムを大量生産し、即座に向子へと射出して応戦。
今のところ拮抗していた。
出来る筈が無いのに。
翔は第一解除する前の間移転門とタスラムの撃ち合いで互角だったのだから。
(やっぱあれは【騎士】や【獅勇猛鷲】と同じで能力者とは独立して『学習』や『成長』、『進化』が可能なタイプの力か)
一つの性能に特化して過剰に進化させ過ぎた場合は自滅してしまうらしい。
しかし進化の度合いを好きな段階でリセット出来る機能が有るので問題ないという。
向子の知り合い曰く、この類いの能力は、弱点を補うようにして、満遍なく全ての性能を上げながら学習・成長させていけば、自分が望むタイプの能力に進化してくれるとのこと。
恐らくだが、翔は眠希子を使って戦ったことが殆ど無く、成長や学習が出来ていないのだと思われる。
自分の力で戦う翔らしい。
「進化さ
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