第四幕その十一
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「さっきのでね」
「それじゃあね」
「いや、しかし歯が生え揃ったら」
「気持ちいいのね」
「さっきの痛さが嘘みたいに消えてね」
それでというのです。
「ちゃんと噛めるしね」
「気分爽快ね」
「そうだよ」
木はドロシーに笑顔で答えました。
「本当にね」
「それは何よりね」
「それにね」
「それに?」
「後はね」
ドロシーにさらに言いました。
「寝る前にいつも飲んでいたけれど」
「今日はなのね」
「飲まないよ」
そうするというのです。
「そうするよ」
「今日も飲んでいたからなのね」
「うん、だからね」
それでというのです。
「今日はね」
「もう飲まないで」
「それでね」
そのうえでというのです。
「そのまま寝るよ」
「ええ、そうした方がいいわね」
「今日はね」
「さっきまで酔っていたから」
「そのことを考えるとね」
「そうしてね、それじゃあ今から」
ドロシーはまだ開いたままのテーブル掛けからでした、パエリアやスパゲティ、ピザに色々な飲みものをどんどんと出してでした。
旅の仲間達だけでなく動物の皆にも出しました、そうして皆で晩ご飯を楽しみますが。
ここでジョージがこんなことを言いました。
「そういえば近くにワインのお池があるって聞いたけれど」
「行きたいの?」
踊っているつぎはぎ娘が尋ねました、見れば食べない人達はいつも通り飲んで食べる人達の笑顔を見て心の栄養にしています。
「そこに」
「いや、ワインのお風呂を連想してね」
「ああ、ワイン風呂ね」
「今度入る機会があったらね」
「そのワイン風呂になのね」
「入りたいって思ったんだ」
こうつぎはぎ娘にお話しました。
「それだけだよ」
「そうなのね」
「あくまで機会があればだけれど」
「今すぐにじゃないの」
「うん、そうだよ」
「思い立ったらじゃないのね、あんたは」
つぎはぎ娘はジョージに言いました。
「あたしはそうだけれど」
「君は特にそうだよね」
「そう、思ったらね」
まさにその時にというのです。
「動くわ」
「そうしたタイプだね」
「だから若し何かしたいと思ったら」
「ワイン風呂に入りたいと思ったら」
「すぐに入るわ」
「傍になかったら?」
「そこに行ってね」
そのうえでというのです。
「入るわ」
「そうするんだね」
「そうよ、ただ行く途中にね」
その中でというのです。
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