第四部
準決勝第一試合
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発生装置を増設。
武台、観客席、会場まるごと、そしてこの会場が在る龍帝学園の敷地と其処に存在する全ての建築物に結界装置を配備。
更には観客一人一人に対して個人用の結界装置を配布する程に手を回した。
翔が気兼ねせず闘えるように。
それでも未知数な翔の本気は不安だ。
「この限られた状況の中で今の翔くんを見せてくれ。君が【聖域】の精霊やレイアくん達相手でしか使おうとしない破降もね」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
禁鞭が唸り、空気を引き裂いて軌道を真空に変えながら衝撃波を起こす。
禁鞭は数十、数百の残像を生む。
翔に向かって到るところから襲いかかり、打ち据えてしまおうと弧を描いた。
正直なところ、ここで攻撃を受けようが受けなかろうが、勝つつもりで来ている向子に対して翔が敵うことは有り得ない。
あらゆる面で違いすぎる。
向子は今の翔が、まだ戦ってはいけないレベルの領域で棲む住人なのだから。
例え
《立華紫闇/たちばなしあん)》
《クリス・ネバーエンド》
《江神春斗/こうがみはると》
《黒鋼焔/くろがねほむら》
の4名が翔と協力しても、真の実力を発揮した向子と渡り合えるかは甚だ疑問である。
翔個人の考えでは副会長の《春日桜花》を足しても勝つことは無理。
龍帝で勝てるのは
《的場聖持/まとばせいじ》
《エンド・プロヴィデンス》
この2人だけというのが結論だ。
(まあ簡単にやられる気は無いが)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
翔は解放前から使える【高速移動】でスピードを数倍にした上で、ギルミルキルの魔晄機能である【超速移動】を使って数十倍の機動性を得るが、向子の禁鞭は悠々と追い付いてきた。
「だろうな……!」
江神春斗が【神速斬光・三ノ段】で運動速度を数百倍にした状態から更にスペックの底上げをしても上回ってきた向子が振るう禁鞭なら何もおかしいことではない。
翔は超能力【超人加速】で肉体だけでなく思考も300倍まで加速するが、そこには当然、高速移動や超速移動の分も加わっている。
それでやっとスレスレ躱せる程度。
翔は直撃こそ避けられているが、体のあちこちに禁鞭が掠っていく。
(今の禁鞭だと【領域内戦争】の決勝で紫闇と戦ったAランク相当の《佐々木青獅》でも一発で肉片にされそうだ)
それどころか2A(ダブルエー)ランクの魔術師でも特殊防御や再生の異能が無ければ三発以内、3A(トライエー)ランク相手
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