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GATE ショッカー 彼の地にて、斯く戦えり
間章
間章1 虜囚の嘆き
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の爆裂攻撃をしてきた……これではどうやって敵陣に近づけばいいのだ……」


「……目の効く者の証言ではあの爆裂攻撃は怪異達が放っていたという……」
 

「なんと!?敵の怪異は爆裂攻撃まで使えるのか!?」


「きっと帝国軍は先に奴らに既に負けていたのだ!奴らめ、反旗を翻すかもしれない我らの始末を敵に任せたのだ!!ここは撤退すべきだ!!」


様々な意見が飛び交う中、デュランが口を開く。


「このまま逃げて帰るわけにはいかん!!せめて一矢報いてやらねば……」


軍議に参加していた者達がざわめく。
そんな中、デュランは目を見開いて宣言した。


「夜襲を仕掛ける。幸い、今日は新月だ。この闇夜に乗じて敵の背後をつくのだ。万が一を想定して軍の一部はここで待機。いいな?」



それからデュラン達は新月の闇夜に紛れてでオ・ンドゥルゴまで迂回して奇襲を仕掛ける作戦を立て、それを実行に移した。軍の一部を自陣に残したのは万が一、自分達が敗退した時に少しでも生きて敵の情報を国に持ち帰るためだ。




「いいか……音を立てるな、気づかれたらお終いだぞ」


丘の中腹を行進しながら百人隊長が静かに歩兵達に告げる。一寸先すら見えない闇夜の中、諸王国軍は歩をすすめる。
  

しかし突如、紅い火の玉(照明弾)がゆっくりと空から降ってきた。


極めて異常な事態に諸王国軍の将兵達は恐れおののき、訓練された軍馬でさえ恐慌をきたして暴れまわる。
そんな中、デュランだけが冷静に状況を分析していた。


「まさか!!我々の動きが見抜かれていたのか!?!?」


この明るさでは奇襲を意味をなさない。
デュランは馬の腹を蹴り、一気に速度を上げて前進する。


「全軍突撃しろ!!走れェ!馬は駆けよ!!人は走るのだ!!とにかくあの爆裂攻撃が行われる前に……」



ドォォォーーーン!!!
ドパパパパパパ!!!!


一瞬にして連合諸王国軍の戦列が爆炎と発砲音の中に姿を消した。
爆炎の中にいた大半の将兵は贓物と骨と肉と血を撒き散らしながら何が起きたかも分からず死亡することができたが中途半端に重症だけを負った者は長く激痛に苦しみながら息絶えることとなる。

狂気とも言えるその爆裂攻撃は大地を焦がし、周囲の空気が真っ黒になるまで行われた。
しかしそんな猛攻も急にピタッとやみ、辺りがシンと静まり返る。静か過ぎて耳が痛くなるほどだ。


(終わった……のか?)


デュランがそう思い、安堵してしまった矢先―。


「行けぇぇぇ!!異世界の不穏分子を皆殺しにしろぉぉ!!!」


「イーッ!!」
「ギーッ!!」
「キョー!!」 


戦場のあちこちで
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