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GATE ショッカー 彼の地にて、斯く戦えり
間章
間章1 虜囚の嘆き
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日本エリア 四国地方 極秘収容所


ここは四国地方某所にある帝国軍や連合諸王国軍の捕虜が収容されているショッカーの極秘の捕虜収容所の一つである。この捕虜収容所は各エリアに点在する帝国戦の捕虜収容所の中でもショッカーに対して『反抗的』という烙印を押されたものが集められていた。(従順な捕虜は別の収容所に移送済み。)
そこでは収容者達はA、Bの2つのグループに分けられ、それぞれ待遇が異なっていた。



「おら!手を止めるな!働けぇ!!汚らしい愚帝の駄犬がぁ!!」


「何を休んでいるのだ!!帝国の卑しいクズ共が!!さっさと歩け!!」



闇夜の薄暗い鉱山の坑道に戦闘員達の怒号が響く。首輪を付けられた収容者はそれを聞いて鶴橋をより強く握りしめて戦々恐々と黒色の鉱石を採掘する。


この収容所の中には鉱山があり、Aグループに入れられた捕虜達がここで強制労働をさせられていた。Aグループは「平民や奴隷の出身」の者達……つまり、帝国との講話交渉において『利用価値の無い』と判定された捕虜が集められ、ここで強制労働をさせられていた。


今日も坑道ではAグループに属する何百人もの収容者が灰色のボロ切れのような作業服で虚ろな目をして採掘を行っている。
その光景ははっきりいって異常だった。―というのも彼らの表情が暗いからでも、栄養失調でガリガリにやせ細っているからでもない。皆、一様に手をプルプルと痙攣させ、貧血や極度の倦怠感からフラフラと歩いていたのである。
それだけならまだいい方で中には作業中に吐瀉物を撒き散らす者や血便を垂れ流す者までいた。


「鉄の味がする……何でなんだ……しかも髪の毛まで抜け落ちるし…おかしいぞ」
「まただ……また吐き気が……おげぇぇぇ!!」


現在、採掘しているこの鉱山は収容者達には『石炭の鉱山』と説明してるが実際はそうではない。ここは幻の超放射能原子……サタンニウムの鉱山なのである。
サタンニウムはウランの数百倍もの放射能を持つ非常に危険な物質である。重度の被爆の危険性があり、本来なら高性能AIアンドロイドであるヒューマギアにさせる仕事なのだが「ただでさえ『お荷物』となっている利用価値のない捕虜を処刑する位なら。」とAグループの収容者に採掘させているのである。
そしてショッカーの思惑通り、既に作業を行っている収容者の内、実に7割が体調不良を訴えており、その内なんと半数が既に死亡していた。

もしも収容者達がショッカー世界や日本世界出身だったら自分達を襲っている症状が「放射能障害」によるものと気づけただろうが、放射能どころか物理学すらあまり発展してない異世界出身の彼らにそのことを見抜けるはずもなかった。



「看守の奴らめ、絶対に何か隠してやがる!でなきゃこんなにバタバ
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