十三話 白い部屋
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「ん……?こ、ここは?」
次に目が覚めたのはボス部屋ではなくて、白い空間にいた。
「分かりません。……明らかにカーディナルの範囲外です」
気が付くと目の前に銀髪ロングの十三歳ぐらいの少女がいた。
「え、えっと……き、君は?」
問うしかなかった。問う以外に情報を得る手段は無かったから。
「え?何を言っているんですか?貴方は。私の姿は見えな……」
そこまで言った少女は自分の姿と僕の姿を交互に見る。
「え?ちょ、な、なんで?わ、私の姿が具現化を?」
……明らかにパニクッている。
「……だから、君の正体はなに?」
話がこじれそうだったからまたもう一度少女に問う。
少女はもじもじしながら答える。
「…………シ」
「シ?」
シって何?なんかの言葉?
僕は頭の中でパニクる。
「シ、システムアナウンス、感情配置型……十三号、コードネーム、《Neo》……それが、私です」
少女は途切れ途切れに言う。
「え?それじゃあ……」
―――僕の頭の中に響いていた声って、君の?
最後らへんは言葉にならなかったけど、少女……こと、ネオはそれだけで分かったのか首を縦に振る。
「はい。今さっき貴方に関渉したのは私です」
「じゃあ……こんな風に話しているってことは、AI……って見てもいいの?」
「はい。時に人は、私をそう呼びます」
……なるほどー
って、
「本題からずれてる――――!」
「ようやく気が付きましたか」
気づいてたのかい!
「はぁ、ようやく本題に入れるね」
何処からか声がした。
「ボク、もう飽き飽きしていたよ」
この声、この口調、まさか……
「ア、 アオ?」
「えっ?」
「さっすがロア♪気づいたね♪」
声の主はスッと現れた。
腰まである艶やかな黒髪を頭の上でポニーテールにしてくくり、灰色と水色を基調とした服に身を包んだ、アクとおんなじくらいの美貌をもっている女の子。でも……
「プ、プレイヤーネーム『アオ』は死んでしまったはずでは……?」
そう。アオはもう既に死んで(・・・)いる(・・)。
「うん。ボクはもう既に死んでいるよ。でも、ちょっとしたチートみたいなので生きてはいるんだけどね」
問題発言でた!
「で、では、ここは一体……?」
「さぁ?何でしょう?」
状況を把握する為に質問するネオに対して悪戯っぽい笑みをこぼしながら言うアオ。
そんな二人の状況を見ながら僕も考えてみた。
・アオはもう死んでいる
・僕等の前に姿を現す
・カーディナルの範囲外
以上の三つしか考えられない。
ネオも同行できることが何よりも不自然だ。
「分からない?」
アオがにっと笑って聞く。
僕は一か八かで答える。
「僕の精神空間の中?もしくは別の次元?」
そう言うとアオは
「あー……半分間違
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