NO.008 名付けと進化
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へと振り向いて話をする。
イズクはちょっとわかっていないのか首を傾げている。
くっ! 相変わらずあざとい……ッ!
俺はなんとか邪念を振り払いつつ、
「イズク。改めて仲間の証としてお前にも名付けをしようと思うんだけど、いいかな?」
「え? 僕にも? でも、いいの……?」
「いいっていいって! さっき魔力を回復させてくれたお礼も兼ねて受け取ってくれよ。今ならまだ何人でも名前を付けられそうだし」
「うーん……まぁ、いいのかな?」
イズクも納得してくれたようでよかった。
それじゃいくとしますか。
「お前の名前は正式に『イズク』とする」
「うん、ありがとう。リムルさん」
どうだ?と聞こうとした瞬間にすごい虚脱感に襲われた。
あれ〜?
さっき魔力全回復した筈だよねー?
【告。スリープモードに移行します】
マッジでぇ!?
もしかしてイズクがさっき全回復してランガに使った分とは別に残っていた魔素を根こそぎ持って行ったって事か!?
魔力感知も切れたし、できることはなんもないなぁ……。
回復するのを待つしかないか。
やっぱり俺より強い魔物だからかな?
聖獣は伊達ではないって事か。
べチャアッと溶けてしまったリムルを見つつ、出久は自身の身体に変化が起きるのを実感していた。
それは他の者も同様で進化の光でもあるのか身体が光っている。
それでも、リムルの事が心配なのか「リムル様!」と連呼されている。
出久は仕方がないなと思いつつも、
「多分大丈夫だよ。少しすればリムルさんは回復すると思うから。それよりみなさんも進化したら体の成長とかもあるでしょうし、まずは各自で服の手配をお願いします」
「わかりました! イズク様!」
「イズク様が大丈夫だと言うのならリムル様もきっとすぐに回復なされるはず!」
「それでは宴の準備でもしましょうか!」
と、盛り上がりを見せていた。
すると、そこに牙狼族のボスの息子改めランガが出久に近寄ってきた。
ランガも進化の途中なのか身体がどんどんと大きくなっていくのを感じる出久。
「イズク殿。少しご相談があるのですが……」
「なに?」
「いえ、我が主から名を頂いたと同時に、なにやらイズク殿との繋がりも感じられるのです。他の同胞などはそんな感じはしないというのですが、どういう事でしょうか……?」
ランガのその言葉を聞いて出久はすこし考える仕草をしつつ、フォウに尋ねてみた。
フォウはそれでなにかわかったのか、
【たぶんだけど、さっきリムルにイズクの魔力を渡したばかりで、リムルにイズクの力が込められている中ですぐにそれをランガに使用したからじゃないかな?】
『それが正解、かな?』
それでフォウとの会話の内容
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