第百四十八話 蝦夷へその十
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「本当に」
「そういったものを食べて」
「そのうえで英気を養って」
「そうして」
そのうえでというのだ。
「同盟との戦に向かおうね」
「そうしましょう、実はです」
「実は?」
「私はお寿司が好きで」
鈴子は麻友に笑顔で話した。
「それが食べられるなら」
「楽しみなんだね」
「実は」
「ラーメンもあるな」
若山はそちらの話をした。
「そっちも楽しみやな」
「食材だと海胆、ほたる烏賊、鮭、蟹」
有島は海の幸を出した。
「実に素晴らしい」
「蟹鍋を食べようか」
尾崎はそちらを楽しみにしている顔だった。
「毛蟹を」
「鰯もあるのう」
「ああ、あれもいいのう」
井伏と山本はこちらの話をした。
「色々料理も出来て」
「ご飯にも合うけえ」
「はっはっは、何でも食うぜよ」
正岡は明るく笑って述べた。
「そうしてから戦ぜよ」
「では皆で食べるでおじゃる」
夏目も楽しそうに話した。
「これから」
「デザートは何か」
ここで言ったのは有島だった。
「ソフトクリームか」
「メロンもありますよ」
雅は果物を話に出した。
「それもいいかと」
「ああ、それもな」
「皆で食べましょう」
「是非な」
こうした話をしてだった、実際に日本軍六十万の将兵達は蝦夷の美味いものを整備や補給を行う中で堪能した。
それは勿論星お者達も同じで川端は熊鍋を食べつつこんなことを言った。
「癖はあるにしても」
「美味しいですね」
「これも結構な」
共に食べている千歳に答えた。
「ええな」
「はい、匂いも消したので」
「熊肉のか」
「お味噌で」
「それが大きいか」
「この熊は野生の熊で」
「その分匂いはきついからか」
川端もそのワを聞いて言った。
「それでか」
「はい、お味噌を入れてです」
「匂いを消すか」
「味付けもして」
「それは猪と同じだな」
二人と共に食べている遠藤も言ってきた。
「あれも美味いが匂いがきつい」
「そうですね、私は牡丹鍋も食べますが」
「猪と同じだな」
「野生の獣は匂いがしますので」
その肉がというのだ。
「匂い消しと味付けにです」
「お味噌を使うか」
「そうしています、そして生姜も」
「入れてだな」
「匂いを消しています」
「そして野菜や茸も多く入れて」
川端はそちらも見た、見れば実に多くの種類の野菜や茸も鍋の中にある。野菜は葱や白菜、菊菜であり豆腐や糸蒟蒻もある。
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