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GATE ショッカー 彼の地にて、斯く戦えり
第18話 千堂の力 後編
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ぁ!!!」


!!!!!!!!!!!!


一瞬、その場がシンと静まり返った。まるで狼の遠吠えのように響き渡ったその怒声にその場の誰もが凍りついた。
アングヴォルフは続けた。


「何が『自由』だ!何が『少数支配の打倒』だ!その為に一般市民をテロに巻き込むのか!?その為に何の罪もない異世界の少女を拉致するのか!?矛盾してるじゃないか!!
お前らはいつもそうだ!!矛盾だらけの独りよがりな正義を掲げ、暴力に走る。そのせいで罪のない人が苦しんでも『聖戦』と言って知らん顔!
そんな奴らの話など誰が聞こうとするか!!」


「でも!ショッカーは人間のことを人的資源と呼んでるじゃないか!!
『資源』だぞ!『資源』!まるでパーツや道具みたいにモノ扱いだ!人間はもっと自由で気高い存在なんだ!それに改造人間なんか生命に対する冒涜だ!!」


「『人的資源』と呼ぶことの何が悪い!!この世界に生を受けた以上、ショッカー世界を構成するパーツとして大首領様の為に働くのは当然だ!!
それにショッカーは旧世界の政府と違い、人民を肌の色や性別、種族で差別しないじゃないか!!全人民がショッカーの前では公平!!その中で学問やスポーツで、競い、争い、勝ち残った『優秀』な人間を改造し、その他大勢の人民を正しく導く!! 

これこそがショッカーの理想とする社会(ユートピア)だ!!!
それを生命への冒涜だぁ!?侮辱するのも大概にしろ!!!」


アングヴォルフは怒りの余り、血管という血管が浮き出て千切れそうだった。改造人間であるため、そんなことは実際には起こらないが…。
しかし、不穏分子達は反省の色を全く見せず、なおも説得しようとする。


「もういい!お前らと話した俺が馬鹿だった!!大人しく降伏しろ!!」


そう言って不穏分子達の方へとゆっくりとにじりよる。


「く、来るなぁぁぁ!!!」


1人が叫んだのをきっかけに次々と他の不穏分子も叫び始める。


「ウワァァァ!!!」
「このバケモノがぁぁ!!」
「このショッカーの犬めぇ!!」


おまけに彼らはこれ以上の抵抗は無駄だというのに懲りずに小銃を乱射する。中にはまだ隠し持っていたガイアメモリを起動してドーパントに変身するまで現れた。


『マスカレイド!!』
『ナイトメア!!』
『ダミー!!』
『マネー!!』


そろいもそろって戦闘向きではないドーパントばかりである。皆、それぞれの遠距離技を放つ。
しかしヴォルフにはそれらの攻撃がポップコーンどころか発泡スチロールの欠片でも投げつけられているかのように何も動じない。


「煩わしい……さっさと終わりにするか…」


爪先から広がった青色の稲光が全身を覆い尽くす。

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