第18話 千堂の力 後編
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せるなど、そんなバケモノじみた怪人を作り出せるわけがない。きっと自分達を騙すための欺瞞情報だと思っていたのだが……。
しかし、その情報が真実で、目の前に立ち塞がっているのがその第4世代なのだと考えれば今現在の惨状も最も納得がいく。
だとすれば勝てるはずがない。
「そうだ。俺はその第4世代の改造人間だ。偉大なるショッカーが作り給うた改造技術の塊だ。正直、貴様ら、クズにこの力を使うのが勿体ないくらいだ」
静かに息を吐くような、そして殴りつけるような口調で不穏分子を嘲笑った後、千堂はドーパント達の方へと駆け出した。
一瞬。
本当に僅か1〜2秒ほどの一瞬のことだった。
まるで瞬間移動でもしたかのようにドーパント達との距離を詰めた。
アングヴォルフは勢いよく、スイーツ・ドーパントに強烈な蹴りをいれた。するとスイーツ・ドーパントはいとも容易くボールのように蹴り転がされてしまった。
隣にいたアイスエイジとアームズのドーパントも巻き込まれる形でなぎ払われた。3人は折り重なるようにして地面に倒れ伏す。
「う、うう……」
「グ、グハァ!!」
地面に倒れた3人は何故か不自然なまでに身体を痙攣させた。よく見るとその身体は『ボドボド』で時々、"青白い電流"が走っていた。そしてその電流は次第に全身を支配し―。
「「「グゴワァァァァ!!!!」」」と情けのない声を上げて爆発し、コックローチ同様にメモリブレイクされた。
「余りにも弱すぎる…まぁ、粗悪な量産型のメモリならこんなものか」
アングヴォルフが呆れたような態度を見せるとライアー・ドーパントが急に怒りの声を上げた。
「キ、キサマ!アイツらに何をした!?」
ライアー・ドーパントは叫ぶ。部下を殺されて情緒不安定になっているように見えた。
「別に……ただ蹴り上げた時に電流を流しただけだ」
「電流だと!?」
「そう、第1世代のクラゲウルフ先輩の持つ放電能力。それを多少、強化してスイーツの奴に流しただけだ。まぁ、他の奴も巻き込んで感電するのは予想外だったがな」
「クラゲウルフ……?……!!!まさかお前、過去の怪人の能力を!!!」
「その通り!ショッカーに属する全ての狼型怪人、狼型異種族を研究して造られた俺は彼らの能力を全て、使えるんだ!」
「そ、そんな………」
(勿論、欠点はあるがな……)
ヴォルフは内心でそう独白する。
確かに千堂ことアングヴォルフはこれまでに造られた狼型怪人や狼型異種族の能力を使えるが、それはあくまで理論上の話。
実際には1度の変身で使えるのは3つまでが限度だ。もしも1度の変身中に何種類も能力を乱発すれば肉体
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